このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
幸運な子は銀のスプーンを口にくわえて生まれてくる、あるいは赤ちゃんに銀のスプーンで食べさせると一生食べ物に困らない、という言い伝えが欧米にある。
セックス・ピストルズがカバーしたザ・フーのシングル曲「恋のピンチヒッター」の中に「オレはプラスチックのスプーンをくわえて生まれてきた」という面白いフレーズがあって、お金に縁がなかった自分もそうなのだろうな、と長く考えていた。
息子が生まれた際、巻き添えにしては申し訳ないので、ティファニー・ブティックへ行き、銀のベビースプーンを買って名前を刻んでもらった。
娘の時もそうした。
厄除け、厄払いのようなものだ。
おかげさまで二人とも決して裕福とは言えないものの、たいした不自由なく学生生活を謳歌している。
初めそのベビースプーンは二人が結婚する時にそれぞれ持たせよう、などとぼんやり考えていたのだが、最近は変質してきて、娘の相手が訪ねてきたら、僕はしっかりやったのだからここからはきみがちゃんとやれ、と突き付けてやろうかな、と思っている。
娘はそんな僕の妄想を察知しているらしく、私が超えるべきハードルは高いのよ、と兄にこぼしているそうだ。
「恋のピンチヒッター」(1966年)