「最後に乗る車はボンドカー(アストン・マーティン)だな」とこれまでたびたび大きめの独り言を口にしては家族を震え上がらせてきたけれど、現在の世界情勢と自分の懐具合いを勘案すると、難しそうだ。
ただ、ジェームズ・ボンドとまでは行かないが、現在乗っている車はM(ジュディ・デンチ)が社用車として使っている。
「007スカイフォール」(2012年)より。
BBCの人気シリーズ「シャーロック」にも登場する。
(※ネタバレ注意)差し向けられたジャガーXJを降りたドクター・ワトスンを出迎えたのは、、”あのひと“アイリーン・アドラーだった。(「ベルグレービアの醜聞」2012年)
差し向けられた(先代の)ジャガーXJを降りたドクター・ワトスンを出迎えた謎の男は、、シャーロックの兄マイクロフト・ホームズだった。(「ピンク色の研究」2010年)
ちなみに、この丸目4灯のXJは僕が乗ってきたすべての車の中で一番運転しやすく、かつ、美しかった。
そういうわけで自分の分を知り、このレベルにしておこうか。
「シャーロック」より
ロネッツの大ヒットしたシングル「ビー・マイ・ベイビー」の陰に隠れてあまり論じられることも、カバーされることも、比べ物にならないほど少ないが、「ドゥ・アイ・ラブ・ユー?」も忘れられない佳曲だ。
「ビー・マイ」を書いたソングライター・チームのバリー&グリニッチがレッド・バード・レコードに引き抜かれた後、困ったフィル・スペクターが穴埋め役としてアンダース&ポンシアを起用し、本曲が書かれた。
とにかくドリーミーなメロディ。歌詞はやや甘すぎるので、歌い出しだけ訳しておく。
「私はあなたを彼氏にしたいのかしら?
私はあなたにそばにいてほしいのかしら?」
面白いことに、フィンガー5に完全パクリの「上級生」(クレジットは作詞:阿久悠 作曲:井上大輔)という曲がある。
カバーで秀逸なのは、1979年、ジョニー・サンダースのレコーディングの合間に録音されたという、クリッシー・ハインド(プリテンダーズ)とスティーヴ・ジョーンズ+ポール・クック(元セックス・ピストルズの「じゃない方」コンビ)によるデモテープ。
音質は良くないが、ハインドってこんなに歌がうまかったっけ?と思わせるほどいいカンジだ。
それから、「ニューヨークは淋しい町」でも取り上げた、ザ・ペンフレンド・クラブのバージョン。
初代ボーカルの夕暮コウが素敵すぎる。
ザ・ペンフレンド・クラブはボーカルが変わるごとに遠く違う方へ行っているような気がするが、よくこの夕暮を手放したものだ。
どれだけ痛手だったか、そんな経験を持つ僕はバンドリーダーの胸中を推察してしまう。
今日は「なごみの日」だ。
そう思いながら、管理者を務めているなめとこデイサービスの玄関戸を開けると、職員たちがなにやらざわついている。
その中の相談員が一枚の紙を差し出した。
「新型コロナウイルスワクチン接種にかかるワクチン接種特別休暇(有給)について」というタイトルの、NPO法人なごやか理事長から発出された回覧文書だった。
新型コロナウイルスワクチンを接種する職員へは接種日もしくはその翌日、または接種日から二か月以内に通常の年次有給休暇に加えて一日、休日を付与する、とした内容だった。
私はその文書を持って理事長の事務所を訪ねた。
彼は上機嫌らしく、鼻歌交じりにPCのキーボードを叩いていた。
よりによって、『君が代』ですか、、、。
「ああその件か。首都圏では大企業を中心にそのような取り組みがなされていると聞いた。とてもこまやかだし、カッコいいよね。
ウチもできれば当日に付与したいところだけれど、ホームのほとんどが職員は利用者様がたと一緒に接種する予定なので、それができない。
ならば、と二か月の猶予期間を設定したのさ。」
でも理事長、一人の賃金が一日八千円だとして、当法人は職員が200名在籍していますから、単純計算で160万円もの大盤振る舞いになりますよ。
「いいさ、今日は『なごみの日』だ、カッコいいことしたいじゃない。」
お誕生日じゃない日のうた
The Unbirthday Song
誕生日じゃない日 万歳!
(僕の) (誰の?) (僕の?) (きみの?)
なんでもない日 万歳!
(きみの?) (僕の?) (そう!) (僕だ!)
乾杯しよう 祝おう おめでとう
なんでもない日 万歳!
ヤッホー! ヤッホー!
誕生日は1年に1度きり
そうとも たったの1回さ
でもなんでもない日は364日
ってことは?
年がら年中お祭りだ! 万歳!
なんでもない日 万歳!
(私に?) (そう!)
なんでもない日 万歳!
(私の?) (そう!)
さあ ロウソク消したら願いが叶う
幸せがやってくる
なんでもない日 おめでとう!
New York's a lonely town
ニューヨークは淋しい町
僕ら一家でカリフォルニアからニューヨークに引っ越した
相棒のいうことを聴き入れておけばよかった、
『忠告しとくけどさ、あちらにはサーフィンなんかないし、
だれも気にもとめてないからな』
ボードは外で雪をかぶっていて、
行き場もない
ニューヨークは淋しい町だ
サーフィン仲間が周りにいないのだもの
セントラル・パークからパサディーナまでは遠いな
ブロードウェイを歩く僕は場違いだ
外に置いたボードが雪に覆われているのを見るたび気分が悪い
ニューヨークは淋しい町だ
サーフィン仲間が周りにいないのだもの
フィル・スペクターの下でソングライター・チームとして活動していたポール・アンダース&ヴィニ・ポンシアが1965年にザ・トレイドウインズという名の覆面バンドでリリースしスマッシュヒットしたシングル・ナンバー。
サーフ・ミュージックの最後のヒット曲と言われているが、アンダース&ポンシアがあまりLAに詳しくなかったことを勘案すると、良質なパロディと考えた方がいいかもしれない。
一度聴くと耳から離れないメロディで、ときどき無性に聞きたくなる。
レコーディングのたびに女性ボーカルが変わるザ・ペンフレンド・クラブのデビューライブ(2012年)でのカバーがとっても素敵だ。
My folks moved to New York from California
I should have listened when my buddy said
"I warn ya, there'll be no surfin' there and no one even cares"
My woody's outside covered with snow
Nowhere to go now
New York's a lonely town
When you're the only surfer boy around
From Central Park to Pasadena's such a long way
I feel so out of it walkin' down Broadway
I feel so bad each time I look out there and find
My woody's outside covered with snow
Nowhere to go now
New York's a lonely town
When you're the only surfer boy around