このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
大学一年の冬のこと、夜、アルバイト先から帰宅すると、アパートが大変な騒ぎになっていた。
セキスイハイム製で間取りが2K、二階建ての各階2世帯、計4世帯の小さなアパートの1階に僕は住んでいたのだが、斜め上の明星大学の学生の室内の水道が寒さで凍結・破裂したらしく、下(僕の隣室)が水浸しになっているというのだ。
悪いことに2階の学生が留守なうえ不動産屋は閉店時間、大家さんは遠方のため、水が止められない、と隣りの住人の若夫婦が野次馬とともに大騒ぎしていた。
さらに僕の顔を見るなり、井浦くんの部屋も危険なので、大切なものは持ち出した方がいいぞ、と大声で言う。
若かったものだからそれを真に受け、涙目になりながら田舎から持ってきたビートルズのレコードや、八王子の古本屋で買ったばかりの三島由紀夫全集などを背負って右往左往している最中に、当事者の学生が帰宅した。
そこからは夫婦と修羅場になったのだが、今考えてみれば、水道のメーターボックスを探して開け、元栓を閉めれば済んだ話じゃなかったかな、と思う。
大の大人が大勢居合わせながら、そんなこともわからなかったのだ。
事情があって僕はそのあと宅地建物取引主任者の資格を取得、今でもアパートの仲介を行なっており、初めて部屋を借りる若いお子さんたちには、老爺心からこのエピソードを話して、借家賠(正確には、個人賠償責任補償特約つき借家人賠償責任保険)への加入を勧めている。