うどんの醤油は
ずうっと養父(兵庫県)という小さな町の醤油屋さんのを使ってる。懐かしいような味、大企業のより値段も適切。昆布と煮干しと削り節できちんと出汁を取れば、この醤油と三温糖だけでいける。最初は一升瓶だったが500、300ミリリットルとだんだん小さくしたのは、残り少なくなると味も匂いも濃くなり使えなくなるからだ。
老いるほど
その人の素の面が露わになるのに似ている。個性(=素)が濃縮される感じ。良い面は昔と同じでも、悪い面は誤魔化しよう無くなる。古希過ぎてわかった一つが、人は老いるほど変われなくなり、素が濃縮されるという事実。大言壮語はいつか終世の嘘つきとなり、出世してエライことになったはずなのに無職になっても自分は偉い人だと勘違いし続けたり、若い人に任せれば良いのにと周りから顰蹙かっていても分からなかったり分からないふりをしたり。
開栓後は
冷蔵庫に保管し、お早めにお使いください、と醤油ラベルの注意書き。一升瓶では冷蔵庫に入らないし500でも邪魔。小さい方が割高だが、使い勝手は悪くない。どちらが良いかでなく使う頻度の問題。瓶の底に残った醤油の扱いと、残り少なくなった人生の使い方をこんなふうに重ねて考えるのも波風氏の個性というか素なんだね。人生の残りを冷蔵庫に入れるわけにはいかないので、自分に残された味と香りの使い勝手は自分で判断しなければ。しかし、有り余る時間使って自由に振る舞いながら周りも楽しくできるような老人は稀。「これ以上、俺の個性が周りに迷惑をかけませんように」と祈る波風氏。現在の迷惑は許して下さい、という魂胆ありありで。
面白い景色あるなあと家の周りを歩く。絵にしたい普段使いの道具もだ。今日のイラストはそんな一つ。「くすみカラーの色画用紙」(百均!)にHB、2Bの鉛筆、色鉛筆で 70歳で食の変化。宵越しの料理と野菜が嫌いだったが大丈夫に。外食は味が濃すぎたり油脂分多くて敬遠。「一食一食納得のいくご飯」を食べたい、身体を動かすのが面白いと食の好みも変わるね。