(琉球新報、2014年1月15日)
権力批判をするジャーナリズムや第三極が機能しないと、権力の乱用、腐敗が底なしになる実例をすでにたくさん見てきた人類史です!物を言えない社会にしてはいけない。表現の自由、知る権利は基本的人権そのものと一緒です。それを権力乱用で阻止せんとするのはおかしい!しかし、メディア、テレビなどの番組構成、ドラマの中身もすでに体制側に取り入ったような物語/ドラマが創作され放映されているようだ。洗脳だね。いかにも多くのテロ、破壊活動がなされているようなドラマの設定は『相棒』を含め、恐怖の刷り込みで、それをクールに解決していく男たちを登場させることによる、洗脳と浄化作用をいっしょにやっているように見えなくもない。つまりクールな男が登場するが、その背後で警察権力や自衛隊の軍事力をあおっていないとは、言えない。テレビはほとんど見ないが、テレビに汚染されるのは事実だろう。癒し効果や懐柔する効果もあるのだろう。若者たちはネットにはまっている。ネットを誰がどう操作するか、それが大きいのかもしれない。メディアを握る者たちがまた恣意的に大勢の人間を操るソフトパワーの独裁者にもなっていくのだろうか?そうではないのが、ネット界だと思いたいがー、どうなのだろう?新聞は頑張っている。沖縄の新聞社のスタンスは中央を突き刺す鋭い毒と才知とグローバルセンス&ローカルセンスで読ませる!ネット論評も悪くはないが、多様な思潮が飛び交っている。かなたはこなたで、アメリカから時評が送られてもくる。こなたはかなたで、世界は確実につながっている。良識的な世界の人々とのリンクがもっともっと問われているね。
辺野古の街は静かに時をまっている雰囲気だ。静かな怖さがある。身を削られる思いがあり、金で動く・動かない決着があるのか、ないのか、極めたところは、例えば漁業関係者に1000万円の金が振ってきたと、中学生の息子が回りに吹聴していた、とツイターの諸氏は伝える。余分な金が振ってきたらうれしいに違いない。あれもこれも可能だとなる。しかし、1000億円の振興資金がどう名護をこの間活性化してきたのか?と≪目取真 俊のブログ≫は問うている。高江でヘリパッド建設現場で闘い、今また毎日のように稲嶺 ススムさんの応援に立っている小説家の姿が示すもの、それはあくまで弱者の立場に立って社会を世界を空を海を見つめる真摯な姿そのものだ。沖縄の精神の美しさがあるとすると、戦争で犠牲になった多くの人々の魂を思い起こすことだ。無理やり防波堤にされ、無残に殺されていった魂の在り処がこの島だ。そして戦後70年近く、この島は軍事要塞であり続けている。それをさらに強固なものにせんと日本政府も金に目がくらんだ老醜をさらす仲井真知事とその幹部、日本政府、沖縄自民党、自民党沖縄選出国会議員は、グルになって辺野古を軍事要塞軍艦島の出島にせんとしている。それは日米の同意だとするムチを大股で歩いて振るっているのが、彼らの今の構図だ!それを阻止するのは、簡単ではない。それぞれの心の底にある純粋な思い、自然とたわむれた無邪気な歓び、それらが核になるのではないだろうか?
軍事基地をこの沖縄から排除しないかぎり、沖縄の未来は昏い。幻想の故郷をもとめて今日も生きている。生まれてきた時から爆音や爆発音が響き基地がそこにある風景の中で生きてきた。この風景の異常さに声を上げ続けないと、少しも変わらないのだ!