(朝の食事に余念のないイソヒヨドリ)
小雨の朝、雨の日は交通渋滞がひどいので、朝6時45分に大学に出発する。普通のルートを通って7時過ぎには着いた。しばらく仮眠をして起きると(7時半前)、朝早くから草刈り機をもって駐車場の丘の方で整備の方々が草刈りに精を出している。そこへなんと、全く恐れる様子もなくぴょんぴょん跳ねるように後を追いかけるように近づいているのは、あの瑠璃色がきれいな『イソヒヨドリ』である。草を刈っている最中に飛び出てくる虫などをめがけている様子で、怖がる様子もない。しばらく見ていると盛んに路上で啄んでいる。やはり虫なのだろう。
彼らの自由無碍の振る舞いを見ているとそのままじっとそこにいたくなって授業の準備ができないので雨の中を歩く。咲き乱れた草花もまた一斉に咲き誇っている。やがて刈り取られる草花の命を思った。花が刈り取られ、またすぐ幹が葉が伸び花をつける雑草のたくましさに感動を覚える。循環する命であり循環する輝きがそこにある。
≪ぴょんぴょん飛び跳ねる君のお腹から聞こえてくる≫
君の自在さに
軽くなる
浮き立つ朝
小雨ふる朝
ひねもすコウロギも
鳴いている
亜熱帯の島のコオロギは
年中鳴いている
鳴いて鳴いて
母なる大地の息吹に抱かれ
雑草の茂みに守られ
オスプレイの爆音に抗して
鳴いている
ここにいるよ
オレハココニイルヨ
どこにもいかないよ
ここがオレノ住処だよ
リーリりりリー
リーりりりりー
リーりりりりー
コウロギが鳴く雑草の上を
そのまわりを
イソヒヨドリがぴょんぴょんとびはねる
コオロギを餌にするイソヒヨドリが
目をくるくる見渡して
草刈り機で放り出されたコオロギを
啄む朝
リーリりりりー
リーリりりりー
コオロギの鳴き声が
イソヒヨドリのお腹から
聞こえてくる
(じっと草刈り機の動きを見ているイソヒヨドリ)