
フォーラム 「琉球史劇&時代劇の魅力について」
企 画 趣 旨
琉球史劇は、琉球歌劇とともに沖縄芝居の古典といわれるが、近年歌劇ほどは上演されなくなった。それは舞台がかなり大掛かりになるため制作費が嵩むことに加えて、若い世代への継承に連続性ないことによると思われる。往年の名優達の練達した舞台・演技に接する機会が少なく、役者の高齢化もあいまってますます厳しい状況になりつつある。観客動員もジリ貧状態にある。
このような閉塞状況を打破すべく沖縄俳優協会は去年、世代交代を図り再スタートした。一方、県は俳優協会の組織強化及び自立化を支援、今年5月に一般社団法人として再々出発した。
当協会としても「新生沖縄俳優協会」「沖縄芝居」を支援するため、那覇市から委託を受けた伝統芸能公演事業として「史劇・大新城忠勇伝 」を12月8日、那覇市民会館で制作する。
そしてこの舞台公演を、市民がより深く理解し楽めるよう下記の日程でフォーラムを開催する。
「史劇・大新城忠勇伝」は第2尚氏第4代尚清王の王位継承をめぐる渡嘉敷守良脚本の一大歴史絵巻。津堅親方は国王の側室である妹の子、次男を擁立しようと企む。これに対し大新城親方は、病弱ではあるが尚清王の遺言を守り長男を擁立しようと対立する。長男は即位して第5代尚元王となる。芝居では口がきけない設定だった。尚元王のことを「チーグー王」とも呼称されている。
舞台公演と併せて、フォーラムを開催し、沖縄演劇史における琉球史劇の位置づけを検証し観客の理解を深めたい。
記
1、日 時 平成25年12月7日(土)午後1時
2、場 所 那覇市民会館中ホール
3、入場料 無料
4、主 催 那覇市文化協会
5、共 催 那覇市
基調報告: 「琉球史劇・時代劇の魅力」ー演出家のまなざし
幸喜良秀氏 演出家、劇団「創造」をはじめ、劇団「潮」「沖縄芝居実験劇場」「国立劇場おきなわ」で数多くの沖縄芝居を演出。
昨今、新作組踊の演出も多く取り組んでいる。
パネリスト:八木 政男 (沖縄県指定琉球歌劇保持者・元琉球歌劇保存会会長・ラジオパーソナリティー)
吉田妙子 (沖縄県指定琉球歌劇保持者・映画/テレビ出演多)
春 洋一 (沖縄県指定琉球歌劇保持者・沖縄俳優協会会長)
神谷武史 (組踊伝承者、琉球舞踊最高賞受賞、沖縄タイムス芸術選賞〈演劇〉奨励賞)
コーディネーター:与那覇 晶子 (演劇評論家)
