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(琉球新報:2014年8月21日)
糸数慶子さんがジュネーブの国連人種差別撤廃委員会で沖縄の理不尽な状況を訴えたと琉球新報今朝の一面で取り上げられている。注目したいのは、琉球人としてのアイデンティティーの表示である。要求は穏やかな視点で、決して強烈な訴えではない。本来ならば戦後69年間、沖縄に治外法権で居座り続ける全米軍基地を封鎖・撤廃してほしいと訴えてもいい。また復帰後増え続けている自衛隊基地の問題を提起してもいい。しかし、穏やかな最小限の訴えである。自ら基地を決して設営させない、ウチナーンチュの意識である。最低限の過度の基地負担はもう十分だ、やめてほしいという思いを汲むことがことができない日米政府であるかぎり、巨大な嘉手納空軍基地や他の基地も含め、(ああまたヘリが重低音を響かせて通り過ぎる)、沖縄はその撤去運動に邁進せざるをえないだろう。←異常なフェンスの島を返上したい!ナポレオンも軍隊を持たない琉球王国に驚愕したのだった。現況は真逆である。