(マルムンのような喜劇にも長けていた真喜志康忠さん!隣は花城光子さん!口紅は真っ赤ではない。以前のメイクはラーサンでいいですね!「こわれた南蛮がめ」から)
この発言を記憶していた方の文章を読んで驚きました。詳細は生誕100年記念誌に掲載されています。
琉球舞踊や組踊が基本となる琉球沖縄演劇だということが明らかです。芸能史の流れをみると別に違和感はないです。
真喜志康忠が戦前の沖縄芸能の粋を極めたとされる「珊瑚座」そして「真楽座」の役者としての経験を持ち、戦後若干26歳にして「ときわ座」を立ち上げたことが念頭に浮かびます。
年譜を見ると、絶えず進化、深化し、芸を深めていた真喜志康忠その名優の凄さが滲み出てきます。弁証法的に芸能史を見ているのですが、真喜志が体現してきたものは、大きいですね。
そして沖縄文化の顔のような芥川賞作家の大城立裕さんや演出家幸喜良秀さんとの出会い、また人間国宝の照喜名朝一さんとのコラボを含め、沖縄芝居実験劇場に集った方々の芸は従来の沖縄芝居を超えたものでした。
康忠さんは、63歳にして国の組踊保持者に認定されています。1972年の復帰前に師である眞境名由康の組踊研究会に参加していくのですね。
いろいろ書きたいが、別の機会に!
しかし真喜志康忠の予言の通り、玉城盛義、嘉数道彦、宇座仁一、大湾三留、神谷武史、石川直也、東江裕吉、阿嘉修、佐辺良和、宮城茂雄、金城真次、そして若い上原崇弘、玉城匠など、琉球舞踊や組踊に長けた方々が沖縄芝居の主役なんですね。そして現代劇にも通じています。宇座仁一さん出演の現代劇「9人の迷える沖縄人」など存在感が違います。高宮城実人さんは県芸大出身で芝居と太鼓などの地謡としての実力者です。琉球史劇はこれらの組踊達者の芸能家のみなさんが中軸になります。琉球歌劇もそうですが、歌唱力は試されます。康忠さんの歌唱力や台詞は康忠節と人口に膾炙されるほど人気がありました。
女性陣では、やはり琉球舞踊に長けて、教養レベルで組踊を理解し、あるいは実演している方々の顔が並びます。知花さゆりさん、伊良波さゆきさんを筆頭に~。
ただし、口立ての歴史もありますから~。大宜見小太郎さんに代表される人情もの、世話物の作品や、仲田幸子さん的な笑劇は大衆芸のように残っていくのでしょう。歌劇保存会会長になった宮里良子さんもエンタメ系ですね。
琉球歌劇の芸術的な質も、上記のみなさんによって高められていくのでしょう。
この発言を元にまとめてみたいですね。現代沖縄演劇史です。「~みたい」が実現するまでの遠さに、ウチアタイしていますが~。
備忘録です!(先生を省略)
花城清一さんと康忠さん 味のある演技です!
ハーメーの真喜志八重子さん いいメイクです!