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「ストレス下の子どもと向き合う大人のためのワークショップ」沖縄開催8月1日!ご参加を!

2014-07-23 10:45:08 | グローカルな文化現象

西洋比較演劇研究会 会員各位

 

お世話になっております。

パレスチナ・ヨルダン川西岸地区の町ヘブロンで、劇団活動に加え演劇教育活動をおこなっている「イエス・シアター」が、8月初旬に那覇市と喜多方市でドラマ教育ワークショップを開催しますのでお知らせいたします。

 

 このワークショップは日本児童・青少年演劇劇団協同組合が文化庁の委託により開催する「次代の児童・青少年演劇人育成連続講座」の一環としておこなわれるものです。短期間である上に人数も限定されておりますが、常態化した抑圧の下で演劇がいかなる力になるか、この機会に彼らとの時間の共有を通じて改めて感じていただけたらと思います。

 

■ 「ストレス下の子どもと向き合う大人のためのワークショップ」

* 講師: ラエッド・シューヒィ、ムハンマド・ティーティ(from イエス・シアター)

 2014年8月1日(金)・3日(日)

* 会場:沖縄県那覇市・ガジマル保育園ホール

◎ 2014年8月9日(土)・10日(日)

* 会場:福島県喜多方市・喜多方市民プラザ

【詳細・申込み方法はチラシにて】http://www.jienkyo.or.jp/pdf/jinzai2014_003.pdf

【「次代の児童・青少年演劇人育成連続講座」一覧】http://www.jienkyo.or.jp/jinzai.html

 

 「イエス・シアター」は舞台制作に加え、抑圧の中で傷ついた子供の心のケアに演劇的身体表現を活用し、また教育関係者にそのメソッドの指導をおこなう、演劇の総合企画事務所のような存在です。クリエイションに当たっているのは、今回来日するお二人と、今年1月に「日本-パレスチナ演劇交流セミナー」でITI国際演劇協会日本センターに招かれたイハッブ・ザハダア氏の計3人。彼らの活動を、日本を含めた各国のNPOのスタッフが支えています。

劇作・演出・出演と何でもこなす3人の自己言及的舞台『3in1』は、2013年度のITI企画「紛争地域から生まれた演劇 シリーズ5」の対象作品として東京芸術劇場でリーディング上演され、ミラノ「テレサ・ポモドーロ国際演劇コンペティション」で1位を獲得しています(抑圧も笑いに変える本当に面白い作品です)。

【ITIによるインフォメーション】http://iti-japan.or.jp/conflict/

【Asahi 中東マガジンによるインフォメーション】

http://middleeast.asahi.com/interview/2013122000001.html

 

 彼らの地元ヘブロンは、ユダヤ教・キリスト教・イスラーム教の父祖たるアブラハムとその家族の墓所がある大変に古い町です。1967年にイスラエルの占領下に置かれ、現在は分割統治という形で「分断された町」となっています。かつて旧市街のメインであった商店街からは住民が追い出されてゴーストタウンと化し、管理区域の境界ではイスラエル兵が通行を規制、「アパルトヘイト」という言葉が相応しい状況になっています。

 しかしながらそのような状況下でも「イエス・シアター」の活動は前向きです。私はユダヤ・イスラエル演劇の研究をする中で彼らと出会い、ヘブロンでは彼らが地元のスクールカウンセラー対象におこなったドラマ教育ワークショップに飛び入り参加し、とても楽しい経験をさせてもらいました。今回の企画に一参加者以上の関与はしておりませんので、このご案内は彼らの友人の一人としてお送りするにすぎません。イスラエルのガザ空爆によって彼らの同朋であるパレスチナの一般市民が生命と生活基盤を奪われ、イスラエル市民はガザからのロケット弾に脅かされる生活を強いられる、出口の見えない現在の争いの下でも、「演劇」を通じてこの世界に「イエス」と言う、彼らの非暴力活動が希望を見失うことがないよう、切に願うものです。

 

村井 華代

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共立女子大学文芸学部劇芸術コース(准教授)

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共立女子大学 文芸学部 劇芸術研究室

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