「アジアの一員に戻れ」の見出しがいいね。アジアの盟主だと大きな顔をした日本にアジアの一員に戻れのメッセージである。はるか沖縄の上空から戦闘機が暴音を奏でている。昨今はそれがひどい。かなたで起こっていること、隣のテレビのコマーシャルのパターン化した声(機械的なリズム)もものすごい騒音だが、この落差の中にいる。これらのテレビの音、声に麻痺されながら日常の孤独を癒している人々も多いのだろう。また戦闘機が傷のような爆音をかなでていく。亜熱帯の島々は人工的な物に襲われ続けるのだろうか?異様な音に包まれている。テレビの音はもはや子守唄なのかー。誰かがそこにいると感じさせる装置でしかないのかもしれない。
ただ「マスイメージ論」を書いた吉本隆明は何局かのテレビ放送を見据えながら論を書いたと聞いたが、テレビの前で時勢・世相を読み解いている多くの感性もまたありえるのは確かだろう。ことばの表現一つとっても流動的であり、時勢が飛び込んでくるはずなのだ。
昨今はSNSだが、「情報弱者だね」とネット通でもネットの汚染について語りだす時代である。世界の情報のアンテナに通じないと見えない真実がまたありえる。しかし日本語だけの媒体でも語学に強い方々は一挙に翻訳して開示している時代でもある。主流は英語だが、日本語SNSより分量は多い。情報の入手とその信憑性が常に試される。世界への発信という点で英語のパンフやチラシもまた沖縄県も動きだした。いい傾向だろう。世界への発信はまず身近なアジア!ハワイや南米などは歴史の緊密な関係もあり、飽和状態かどうか、芸能も盛んだが、世界に何千も拡散している空手道場と芸能のセットは、沖縄をもっと世界に売り込むチャンスである。
≪余談のつぶやき:芸能と空手≫
空手道場と琉球芸能のコラボレーションが世界で拡散する可能性は十分ありえるね。それを推進してほしい。
昨日新聞を読んで思ったのは海外のウチナーンチュネットワークも含めて、芸能だらけというイメージである。沖縄内外で、各地で、芸能花盛りであり。この島々は芸能がすべての様相も見せる。これは沖縄の特異性だと言えよう。これほど民俗芸能や伝統芸能が盛んに開催されている地域は日本で沖縄だけかもしれない。一方でフェンスににらまれ上空では戦闘機が飛び交い、離着陸の恐ろしい怪音も襲い続ける沖縄で、エイサーのパーランクーの音がそれに対抗する。なにくそと踊り歌う、それもまた「ワイドー沖縄」の姿なのかもしれない。踊ること、歌うこと(ウチナーグチで歌い続けること)空手で究極の和を追及すること、身体と精神を鍛えること、技を磨くこと、それが世界の普遍的価値=共存共生に結びつく、その単純な美しさは頭脳集団の利潤追求=他者の犠牲を織り込む悪魔的感性を払い飛ばす力になりえるのかもしれない。
西欧合理主義の知のパラダイムや体系に対する抵抗軸にさえなりえるかもしれない。それを日本流に置き換えた日本のヒエラルキーの固い制度に対する風穴にもなりえようか?
アメリカの核の傘の下の安寧と偽善を伴う日本のパワーポリシー&知的体系を笑い飛ばす力を実は沖縄はもっているのかもしれないね。芸能万歳!空手万歳である!