(思いがけない雪景色)
DCに来る旅程、電車の窓から見える雪景色はびっくりしたが、まだこの月に雪が降るアメリカの広大さに驚く。日本の25倍の国土である。宿はDCの中心街から地下鉄に乗りさらにバスをのった場所にある。
インド人の彼は法律を勉強するためにDCに来ていて、ベトナム人の彼女と話し込んでいる。ボランティアでDCの英語が不慣れな子供や大人に英語を教えているという。またウィーグル人の女性はMBAを目指してDCに来たようだ。エスニックな問題の共通項に話が膨らんだ。彼女のスタンスは長期的な戦略だと前置きし、かつ自分は政治的ではないし、政治に関わりたくないが、とお話したが、蒋介石と御祖父さんとの関係とか、ウィーグルの現在の政治的差別構造の事例などをお話してくれた。沖縄との共通項も感じられた。トルコやタジフスタンなどの中央アジアの国々のことに疎い琉球弧の住人にとって、その地域のもつエスニックの様々な問題は、しかし、例外ではなく、其々の民族のプライドや文化、生活がからんでいるのだと感じた。
(NYからワシントンDCへ)
経済と政治を漢民族に牛耳られているウィーグルの州の人々の内的葛藤は大きいに違いない。海外へのパスポート申請にも差別化がなされているらしいことをお聞きすると、制度的差別化の強烈さを身近にも感じざるを得ない。中国の民主化の動向と彼女の民族の解放や民主化もまた関係しあっているのである。
他のことを書きたいと思っていたのだが、リビングで朝早く起きてPCに打ち込んでいるとAさんが話しかけてきて、おもわずその方向に話が進んでしまった。
しかしオバマ大統領の誕生でいかにアフリカ系アメリカ人にプライドの高揚をもたらし、下層的な位置づけや差別から解放されたか、の事例は興味深かった。DCにアフリカ系黒人が多く住むようになったのもそのオバマ旋風の影響があるとの話をしたのだった。
彼女の話の中でRespected されることはScaredされているからでしょうと言ったことにハットした。「知的な力はまた恐れられる」は、ポルポトの虐殺が一瞬脳裏に浮かんだが、リスペクトされるアメリカを恐れる日本をも思い出した。阿部総理が手土産をもってアメリカ詣でをするのはアメリカを恐れているからである、の例えにも使える。
1週間の地下鉄自由パスが35ドルほどでそれにバスカードも買う必要があるようだ。今日は議員会館の図書館にいけるかな?それと明日からの国際学会に向けての発表論稿の最終確認をしないといけないのだった。
そうしていると、日本贔屓のポルトガルからきたフランス語の先生Alfredさんが話かけてきた。今から写真を少しUPしなければー。
(MoMAは大勢の人々が押しかけていた。これはGustav Klimtの絵画。ピカソやゴッホなど著名な画家の展示に大勢が詰めかけている。ラッシュ・アワーのような雰囲気だった!セキュリティーチェックも!自由にフラッシュなしの撮影はOK!)