もう15年位使い込んでいるキーボードがある。
キーのタッチが軽くて静かだし、これからも使って行きたいのですが、いくつも文字が消えていて文字が無いからと云って特段大きな支障はないのだが、疲れてボーとしていると時々キーを押し間違える。
一度間違って、アレっ? と思うと何故か余計にどのキーだったっけ? となる。
全部でA、D、I、K、O、N、Mの文字が消えてしまっていた。
何時か何とかしたいと考えてはいたが、なかなかいい案が浮かばない。
先日、大昔に自分で電子回路を設計、作成し、ケースに入れていろんなものを作っていた時代があって、ケースのスイッチや端子の部分にアルファベットの文字を転写してラッカー等を吹き付けてその文字を固定するシートがあり、ふと思い出して仕舞ってあったアルファベットの文字シートを出してきました。
物持ち良いでしょう。 恐らく35年位前に買ったもの。
本来は、これをケースなどに載せて、表から押し付けると裏側の白い文字がケースに張り付いて手前のプラスチックのシートと分離して文字だけがケース側に残る。 いわゆる大昔しのガムの包み紙に漫画の転写シールが遊びに付いていたのと同じような物です。
しかし、35年も経つと裏側の粘り気が無くなっていていくら手前から擦っても文字が剥がれずどうにも転写できません。
そこで、いっその事このシートごとラッカーでくっつけてしまえば良いのでは?
早速実験したら大成功。
文字の消えたキーを取り外します。
アルファベットシートから必要な文字部分を小さくカットします。
この時、カットしたシートの四隅は斜めにカットして突起を無くしておきます。
キーにそのシートを載せた状態で、紙の上に載せます。
そこに、ラッカースプレーを最初は慎重にちょっと掛けます。
勢いよくかけると掛け過ぎになるし、小さな文字シートが飛んでしまいます。
チョと軽く拭きかけると、勝手にシートとキーの間に表面張力でラッカーがまんべんなく入って行きます。
1,2分したら全体に優しくラッカーをスプレーすると、出来上がり。
消えていた文字を全て修復できました。
「A」の部分を見ると、光の加減でラッカーが載っているのが分かると思います。
文字付近にしかラッカーを吹きかけなかったので少し段差ができているように見えますが、キーをタッチした感じでは全然わかりません。
このキーボードメーカーは7、8年前に既に無くなっていて、このキーをパーツとして入手する事もできませんでしたから、どんどん文字の消えたキーが増えていってしまいました。
こんな修復方法もいかがでしょうか。
何でもやって見るもんだわ。
これで、まだまだ使えそうです。