かまととにきんたまみられたはなし

高校のときの話


高校を卒業して３０年弱
年をとったね～なんてわかりきったことを言ってる場合じゃね～

年賀状を見ると、高校時代の友達が
なんと町名地番までいっしょだった

向こうも気がついたようで
ある日曜の朝
いきなりそいつは現れた

なつかしいね
約３０年ぶりだもんね

近所の喫茶店で旧交を温めるんだけど
そいつが、卒業アルバムを持ってきやがってさ

もう、大盛り上がりよ

思い出したのが

Mさん

色が白くてちょいポチャ
井川遥を暖炉の中へ放り込んで
半分溶けかけたころに取り出し
急激に冷やして固めて
塩素で脱色した
って感じの子

この子のハートを射止めようと
わしと、この友達ＴくんとあとＯ君の３人が

三つ巴の戦いを演じたのであった

っていってもたいしたこた～ね～

Ｍさんはサッカー部のジャニーズ系にぞっこんで
帰宅部のわしや、柔道部のＴ、卓球部のOなんざ
塵のような存在ですわ

結局３人とも告白、玉砕という憂き目を見るんですが


わしは、そんなことにもめげず次の標的を
狙ってました

竹山さんって言いましたか
この子がまた上品な子だったんですよ

T君やＯ君は馬鹿みたいに
Ｍさん狙いで、しつこくアタックしてたなあ
馬鹿な奴らです

さっさと見切りをつけたわしは
竹山さん狙いに変更し、受験そっちのけで
なんとか一緒になれる機会ばかり探してました


夏の暑い日
なんとかＴ君やＯ君、Ｎ君などと
プールへ行こうという話しが盛り上がったのね

わしらの連れのタケが平山さんっちゅうのと付き合ってたので

タケから平山さんを利用しMさんや竹山さんを誘ってもらい、なんとかプールへ行く集団デートまで
こぎつけることが出来たのね


で、プールで遊ぶわけですけど
受験前で、結構みんなナーバスな時期でしたね
わしら、男性陣ははなからあきらめムードだったんですけど
そんなことはどうでもいいんです


で、わしは浮かれてるわけですよ
で、プールではしゃぐわけですよ
で、プールで逆立ちしたりするわけですよ

え～え～
ウォーターボーイズですよ


で、逆立ちしたときにですね
わし、サポーターはいて無かったんですよ

水面から顔を出すとですね

みんな大爆笑なわけですよ

何を笑ってるのかと思えば

わしの水着から

金玉がこぼれてたわけですよ

それを竹山さんに見られたわけですよ


わしのしわしわのたま袋見られたんですよ

ですよ
ですよ～！

泣いたね

泣いた

プールの水で


涙をごまかしたね







２年後
同窓会があった

わしらもなんとか大学生になってました

その席上に、竹山さん

竹山さんはわしの金玉をみたショックにもかかわらず
甲南大学に推薦で行きました

プールでわしの金玉を見たときには
すでに推薦の試験を受けてたそうです
そんなことをおくびにも出さず
わしの金玉を見たわけです

そんなことはどうでも良いんです


竹山さんと同じ席になり、話をきいてるとですね

こいつが言うんですよ


「わたし～この間～沖縄いったんですよ～」


「へえ～」


「でね～初めて～飛行機に～のったんですよ～」


「ふーん」


「わたし～飛行機のるのに～ぱすぽーとが～いるって～しんじてたんですね～」


「はあ？？？」




「おきなわには～ぱすぽーとが～いらないんですよ～」


「・・・・・」



「しってたぁ～？」



「ううん！知らなかった～！沖縄はパスポート要らないんだ！ってそんなわけないやろ！」




俗に言う竹山さんは

「かまとと」だったんです

いまでいう「ぶりっ子」


それも、最強クラスの「かまとと」です



よかった～

こんな女と付き合わなくって・・・