悪の教典 貴志祐介
今、映画でやってますね。
文庫化されて、上下2巻の長尺ものですが
けっこう面白く、さくさく読めます。
ストーリー
東京都町田市の私立高校に勤める英語教師、蓮実。
京都大学に入れる頭脳と、強靭な体力を持ち、
生徒からはハスミンとか呼ばれて人気がある。
しかし、明るく温厚、頭脳明晰なパーフェクトな蓮実先生の
実体は・・・
気に入らないもの、すべてを抹殺するサイコキラーだったんです。
冒頭、蓮実の家に訪れるカラスの夫婦。
賢いカラスを可愛がるのかと思いきや、
ユーモラス且つ残酷に殺します。
それが、これから起こる高校での連続殺人の序章となります。
気に入らない、モンスターペアレンツを放火による事故に見せかけて殺し
逆らう男子生徒を退学に追い込み
可愛い女生徒をたらしこみ、性奴隷にそだてあげ
その事実に気付き始めた同僚を前後不覚に酔わせて車に乗せ事故を起こさせ
金持ちの美術教師の弱みを握り、金を貢がせる。
気持ちいいくらい、悪い奴。
誤解を恐れずに言うと、まさに理想の人間。
知恵も容姿も体力もあり、人望もある。
気に入らないものは排除し
金は自由になるわ、若い女も自由になるわ
言うことないですやん。
そんな理想の蓮実にも破綻が訪れます。
非の打ち所の無い蓮実のことを疑う同僚、釣井。
修学旅行の京都でみた、蓮実と前勤務地の同僚との会話から
蓮実が以前勤務していた高校で、4人の連続自殺事件があったことをしり
釣井は、蓮実を疑い始める。
同様に生徒のなかでも早水のように、蓮実の真実に気がつく者もでてきました。
蓮実の真実を探る、釣井と早水・・
しかし、釣井も早水も簡単に蓮実の手にかかって殺されます。
早水の携帯を持っているところを性奴隷の女生徒に見つかってしまい
口封じのため、自殺に見せかけ学校の屋上から落とすのですが
その現場を別の女生徒に見られてしまいます。
口封じのため、その女生徒を殺すのですが、
今までの計画殺人とちがい、突発的な殺人のため蓮実はあせります。
こんなに死体がでてはごまかしきれない・・
いったいどうすればいいのか・・
木を隠すには森の中・・ミステリーで昔から良く使われる言葉ですね
死体を隠すには死体の中・・
そして、前代未聞の大殺戮大会が始まるのです・・
こんな感じ
おもしろかったですよ
前半は、蓮実の生い立ちを描き
意にそぐわない者をつぎつぎにばれないようにはめていく手口を描いていきます
後半は、大量殺戮大会の模様を描きます。
後半の怒涛の展開は、さすが貴志祐介w
一気に読ませます。
ただ、ミステリーらしくトリックがあるんですけど
これは、すぐわかっちゃいましたぞw
先に映画を見るか本を読むか?
是非一読してみてください。
悪の教典 上 (文春文庫) | |
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