昨年の暮れに読んだ 夏の葬列 の作者山川方夫さんは、昭和40年に交通事故により34歳で亡くなった作家さんで
若くして亡くなり元々の作品数が少ない上に、年月を経てしまったというのもあり
現在入手できる作品が、その 夏の葬列 ともう一冊 安南の王子 だけだということで、もう一冊の方も読んでみました。
あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
美しくなまけものの仁。しかしその身についた気品をバンド仲間は愛した。
彼を亡命中の異国の王子に仕立て虚飾に満ちたパーティーに繰り出した夜…。
都会の遊民の心に去来する甘美な死への郷愁を描いた「安南の王子」など、夭折した著者の代表的短編5篇を収録。
昭和20年代から30年代にかけて、過去を振り返るという形で
戦前戦中戦後の時代を描いた作品集で、彼にとっては旧制中学~大学卒業あたりの年齢に当たります。
彼自身の実生活、実体験を軸に、そこへ文学的フィクションをうまく絡めて
当時の人々の生きることへの必死さや、現実に目を背けたくなる怠惰さや、時代特有の死への憧れのようなものが入り混じった
その時代の若者にとっては、ちょっと大人びた青春小説だったのではと感じました。
現代の軽い作品に慣れてしまって、純文学の世界は、今となってはもう古き良き時代の遺物のような感覚になってしまいましたが
美しい言葉と奥深い表現の数々に、キューンと胸をえぐられるような感動を貰える不思議な作品でした。
自力で買えるのはこの2冊で終わりですが、また別の方法でもあれば他の作品にも触れてみたいと思います。
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若くして亡くなり元々の作品数が少ない上に、年月を経てしまったというのもあり
現在入手できる作品が、その 夏の葬列 ともう一冊 安南の王子 だけだということで、もう一冊の方も読んでみました。
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美しくなまけものの仁。しかしその身についた気品をバンド仲間は愛した。
彼を亡命中の異国の王子に仕立て虚飾に満ちたパーティーに繰り出した夜…。
都会の遊民の心に去来する甘美な死への郷愁を描いた「安南の王子」など、夭折した著者の代表的短編5篇を収録。
昭和20年代から30年代にかけて、過去を振り返るという形で
戦前戦中戦後の時代を描いた作品集で、彼にとっては旧制中学~大学卒業あたりの年齢に当たります。
彼自身の実生活、実体験を軸に、そこへ文学的フィクションをうまく絡めて
当時の人々の生きることへの必死さや、現実に目を背けたくなる怠惰さや、時代特有の死への憧れのようなものが入り混じった
その時代の若者にとっては、ちょっと大人びた青春小説だったのではと感じました。
現代の軽い作品に慣れてしまって、純文学の世界は、今となってはもう古き良き時代の遺物のような感覚になってしまいましたが
美しい言葉と奥深い表現の数々に、キューンと胸をえぐられるような感動を貰える不思議な作品でした。
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