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写楽・・話楽・・・な日々

奇跡の歯?

2021-11-26 22:20:45 | 小さなおはなし


歯の詰め物がとれたという夫のお供で 歯医者に行きました 

余り 歯医者に縁のない夫が 私が直近でかかった歯科医院に行くと言うのを 

「 ちょっと 待って! 」と 止めました 

決して悪い歯医者さんではないのですが 夫のこれからを思うと 何でも相談し信頼できる医師がいいかなと思うのです 

そして すぐ傍に駐車できること 等々の条件があり 

迷いながらも 何とか決めて 予約しました 


当日 車を停めて 初めて医院の前に立つと・・・ 

何とも昭和レトロ・・ 昔はこんな歯医者さんだったなぁと 懐かしさがこみ上げる風情です 

靴を脱いで 小さな待合室に入ると  

「 先生はお昼食べに行って まだ帰っていません 少し待ってくださいね 」と 受付の人 

夫が問診表などを書いていると やがて 先生が帰って来ました 

年配の方です 

名前を呼ばれ 夫が診察室に入りました 

コロナ対策で 診察室と待合室の間のドアは開けっぱなしなので 会話の端々が耳に入ってきます 

先生は どうも 夫の子供の頃の食事に 強い関心を持ったらしく 「いりこ」とか「じゃこ」とか「 間食には何を食べた?」とか訊いているようです 

それから 歯科衛生士さんに代わり 歯石を取ってもらったのですが  

夫が出て来たのは なんと2時間後の事でした  

「 歯医者で  2時間以上も掛ったのは 初めてだよ 」と 呆然状態の夫を  

「 大変だったね 大丈夫? 」と労いました 

詰め物が取れたと思ったのは 歯が少し欠けていたのでした  

そこを 治し これからの毎日の歯のメンテナンスを 徹底的に教えてもらったのだとか・・ 

「 歯ブラシ 練り歯磨きは要らない デンタルフロスと歯間ブラシを食べた後にするそうだ 」 

と夫

「 ええっ 1日3回も??? 」と 私 

「 そう  やり方を教えてもらった 」 

そして 夫の歯の質は とても良いのだそうです 

すると 夫の後に 診察室から出て来た奥さんが口を挟みます 

「 『奇跡の歯だ! 』って 先生がおしゃっていましたよ 」 

「 ホントに 羨ましい  」 

夫が言うには 子供の頃 永久歯に生え変わる前までに 煮干しやいりこを多食していると フッ素塗布など必要のない 虫歯にならない歯になるのだそうです 

それで 先生は しきりに夫の食生活を訊いていたのですね!? 

びっくりした私は 奥さんを向いて言いました  

(医者に)褒められるなんて 滅多にないことなんです  」 

ウルウル・・ 

そして 振り返り 夫に 

「 それなら 生きている限り その歯を大事にしなければね 」

すると 夫も 素直に こっくり頷く  

奥さんは 毎日の歯の手入れについて 助言をくれたり 

なんとも ゆったりとした時間 人情溢れる一日となりました 

コメント (4)
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