私がクラシック音楽を好きになったのは、そう古くからのことではありません。
田舎で生まれ、音楽を聴くゆとりなど無かった環境に育った私にとって、クラシック音楽は、全く無縁のものでした。
中学校の音楽の時間に先生が、音楽鑑賞と言って聴かせてくださるクラシック音楽も、当時は退屈以外の何物でもありませんでした。
その私が、クラシック音楽のすばらしさに目覚めたのは、たしか学生時代だったと思います。
なにかの折に耳にした‥サラサーテの≪チゴイネルワイゼン≫!
バイオリンの奏でる、甘く切ない調べは、青春まっただ中の私の胸に深く染み入って、私の心を激しく揺さぶりました。
すぐに、その曲のレコードを買い求め、裏面に入っていた、サンサーンスの≪ロンド・カプリチオーソ≫と共に、繰り返し繰り返し聴いたのを覚えて
います。
その後、私の心を強く捉えたのは、かの有名な、ベートーウ゛ェンの≪交響曲第5番「運命」≫でした。
この曲は、その後仕事に就いて、つらい事などあった時に、大袈裟でなく、生きる勇気を与え続けてくれた曲です。
そうして次第に私は、クラシック音楽のファンになっていきました。
今回も、前置きが長くなりましたが‥。
一昨々日(29日)、私は友だちの誘いを受けて、「横山幸雄~ドラマティック4大コンチェルト」を聴きに行きました。
誘いをうけた当座私は、昨年横山さんのコンサートに行ったばかりだし…と、ちょっと躊躇しましたが、中味を聞いて、即座に行くことを決めました!
一度に、4大ピアノ協奏曲を聴かせてもらう機会は、そうあるものではないからです。
今回のコンサート会場は、シンフォニーホールでした。
会場に着き座席に座って、まだ開演までには大分時間があるから…と思って、カメラを取り出し、舞台の様子を写しましたが‥
すぐに係りの人が近寄ってきて、「会場内での撮影は禁止されてますから」と、当然のご忠告を受けてしまいました。
私は恐縮して平謝りに謝りました。(と書きながら、この写真を載せるのは、いかがなものかしら?)
演奏は、最初がベートーウ゛ェン、次がショパン、休憩をはさんで、チャイコフスキー、最後がラフマニノフです。
演奏された4つのピアノ協奏曲は、どれもが、その作曲家にしか書けない、個性と才能に満ち満ちた曲で、私は感動のしっぱなし!でした。
横山幸雄さんのピアノは、言うまでもなく素晴らしかったし、梅田俊明指揮、日本センチュリー交響楽団のつむぎだす管弦楽の音色も、ある時は優
雅、ある時は激しく荒々しく、ピアノとのコラボレーションも、とっても見事でした。(なんて、ちょっと偉そう‥)
音楽は何故に私たちを、これほど幸せにしてくれるのだろう!?
そんな言葉が思わず口をついて出そうな程、幸福感に満たされた一日でした♪