中門を離れ、しばらくは東大寺の境内を歩いて、国立博物館へ向かった。
土塀に沿って歩く。
東大寺の塔頭のお庭。
駐車場には、バスがズラリと並んでいた。
やっと、国立博物館前に到着。
博物館前の池では、蓮の花が咲き、鯉も泳いでいた。
展示会場に入ってすぐ、私は後悔した。
「やっぱり、鹿寄せから博物館に直行すべきだった!」と。
心静かにじっくりと仏さまたちと対面したいのに、こんなに疲れていては、それができない。
かと言って、もう一度出直して来るには、奈良はチト遠い。
もったいなかったけれど、白鳳の仏さまとの時間をかけた対面は諦めて、これ以上疲れないように、サッサと観てまわった。
それでも、薬師寺の月光菩薩を初めとする白鳳の仏たちはとても優雅だったし、小さな仏たちはとっても親しみやすく、愛らしくさえ感
じられた。
展覧会場を出た私は、しばらく椅子に座って、外の池を眺めながら身体を休めた。
そして、帰途についた。
近鉄奈良駅に向かう途中で、疲れているにもかかわらず撮った写真を、最後に載せます。