のんスケの‥行き当たりバッタリ!

ぐうたら人生を送ってきた私が、この歳になって感じる、喜び、幸せ、感動、時に怒りなどを、自由に書いていきたいと思います。

Oさんのお母さまの、心に沁みる句

2016-10-11 18:12:20 | 日記

 今年の8月6日に98歳で逝去された、Oさんのお母さま。

 私は大分遅れてOさん宅を訪れお参りさせていただいたが、そのくだりについては、以前のブログに書かせてもらった。

 

 その日、仏前へのお参りを済ませたとき、お供えの品々の傍に、1冊の和綴じの本がひっそりと置かれているのが目に入った。

 その本は、ひっそりとではあるけれど、一方で、強い存在感を放ってもいたようで、私の目は自然にその本に引き寄せられた。

 

 「花の挨拶」と題されたその本を見て、私は、「これは?」とOさんに尋ねた。

 するとOさんは、「お母さまが80歳近くになってNHKの俳句教室(通信)で俳句を作られるようになったこと」「お母さまは密やかに

 投句を続けられていたが、ある時その俳句の存在に気付かれたOさんが、弟さんと相談して手作りで句集を作られたこと」などを

 話してくださった。

                 

 

 

 私はOさんの了解を得て、その場でちょっとだけ句集を読ませてもらった。

 そして、すぐに心を揺さぶられた。

 詩心・歌心の無い私だけれど、お母さまの句は、そんな私の心にも直接届くような気がした。

 ずうずうしい私は、ずっと後でいいから句集を貸して見せてほしいと、Oさんにお願いした。

 するとしばらくして、句集の残りがあったからと、Oさんが「花の挨拶」を送ってくださった。

 

 それを見ると、お母さまがNHKへの投句を始められたのが、平成8年(1996年)、<78歳>になられてからだ。

 そしてそれから8年間、平成15年(2003年)・<85歳>まで投句は続けられた。

 なぜその後も俳句を続けられなかったかについては、平成14年に起こった、お母さまにとって耐えがたい不幸が原因だろうと、

 Oさんは言われる。

 その不幸とは…お母さまの2番目の娘さん(Oさんの妹さん)が、病を得て亡くなられてしまったことだ。

 

 その悲しみは、お母さまの次の句に、滲み出ている。

                春 光 に 逆 縁 の 身 を ゆ だ ね な む  (平成14年)

                          失 ひ し も の の 大 き さ 牡 丹 咲 く  (平成15年)

                          消 ゆ る こ と な き 悔  い く つ 冬 紅 葉  (平成15年)

 

 

 実は、Oさんたちがこの句集を作られたとき、お母さまは決して喜ばれなかったのだそうだ。

 「そんなにうまくもない自分の俳句を句集にするなんて恥ずかしい」と言って、むしろ怒りさえされたとのこと‥。

 Oさんのお母さまは、そんなふうに、目立つことを嫌われる、本当に控えめな方だった。

 でも、精神的には1本筋の通った強さを持った方だったとも思う。 もちろん、優しさも‥。

 そんなおかあさまの特徴を良く捉えた絵を、句集の中で、お孫さんが下のように描いておられる。

                     

 

 

 

 最後に、勝手な私の好みで、何点かの句を、次に載せさせていただきます。

               行 き ず り に 花 の 挨 拶 交 わ し け り  (平成8年)

               母 の 日 や 子 を 持 た ぬ 娘 に 祝 は る る  (同上)

               一 夜 置 く 梅 家 中 に 香 を 放 つ  (同上)

               鹿 の 瞳 の か な し さ 何 を 告 げ に 来 し  (同上)

               

               老 い て ゆ く 嘆 き 言 ふ ま じ 冬 木 立  (平成9年)

               寒 菊 の 風 に ゆ だ ね て 強 き か な  (同上)

               旅 に 出 む 山 茱 萸 の 黄 の 光 る 日 に  (同上)

 

               胸 う ち に よ ど む も の あ り 梅 雨 の 蝶  (平成10年)

               秋 日 傘 つ ら な り 行 く や 朱 雀 門  (同上)

 

               地 に 触 れ し 紫 陽 花 切 る や 雨 の 朝  (平成11年)

               コ ス モ ス の う な じ を 抜 け る 風 や さ し  (同上)

               い と し み て 老 の 掌 に 置 く 落 椿  (同上)

 

               露 草 の 露 置 く 間 な し バ ス 通 り  (平成12年)

               校 門 を ど ど と 出 る 子 達  山 笑 ふ  (同上)

 

               大 空 を 引 き 寄 せ 咲 け り 白 木 蓮  (平成13年)

               あ か と き の 厨 に 春 の 水 の 音  (同上)

               恐 ろ し き 足 音 そ こ に 終 戦 日  (同上)

 

               らっ きょ う を 手 鈍 く 漬 け て 老 ゆ る な り  (平成14年)

               秋 草 や 子 と 語 り 合 ふ 夢 潰 ゆ  (同上)

 

               ひ ら が な の 便 り は 孫 へ 山 笑ふ  (平成15年)

               家 ご と に 香 る 木 犀 郷 古 り し  (同上)

               イ ラ ク 派 兵 ニュ ース  聞 く ま じ 夕 時 雨  (同上)

 

 

 

 お母さまが80歳前後で紡ぎだされたこれらの句の瑞々しさは、ちょっと後輩の私にも、大きな力を与えてくれる。

 お母さま、本当にありがとうございます。

 (なお、お母さまの俳句に用いられた言葉の表記が、私のパソコンの不具合によって、実際と違うところがあります。どうぞ、お許しください。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


昨日の夕空と、今朝の花(など)

2016-10-11 13:05:11 | 日記

 昨日ダンスの帰りにふと空を見上げると、沈もうとする夕陽と、その光を受けたうろこ雲の空が、とても美しかった。

               

 

 

 


 

 

 今朝は、ラジオ体操をするのと、そろそろ咲き出しているに違いない「金木犀」の花を見るために、公園に行った。

 故郷の姉の家でも、大分前に金木犀が咲いたと、ブログにあった。

 また、この間のバスツアーの折にも、(花の所在は確かめられなかったけれど)金木犀の芳しい香りが辺りに漂っていた。

 秋の到来を知らせる、金木犀の花の香り!

 私は、その金木犀の花が放つ芳醇な香りを、毎年楽しみにしている。

 どちらかと言うと金木犀の開花が遅めの中津ではあるけれど、もうそろそろ咲き出しているのではないだろうか?

 

 公園に行く途中に、1本の大きな金木犀の木がある。

 私は楽しみにして公園に向かった。

 しか~し! 金木犀の木は、下の写真のとおり。 中津の金木犀の開花は、まだまだのようだ。

                  

 

 

 

 仕方なく私は公園に向かい、ラジオ体操のあといつものように、公園を巡りながら写真を撮った。

 

                                 ~今朝の空~

               

 

 

 

 

                              ~公園の花々~ 

               

 

                  

 

 

                       

 

 

                   

 

                

 

 

 

 

 いつものケヤキ並木を歩いた。

 並木の傍に、オシロイバナの大きな株があった。

                    

 

 

             

 

                  

 

 

 

 

 市営住宅のお庭の、花や実。

                 

 

 

                

 

 

                 

 

 

 

 

                               ~帰り道で見た雲~