のんスケの‥行き当たりバッタリ!

ぐうたら人生を送ってきた私が、この歳になって感じる、喜び、幸せ、感動、時に怒りなどを、自由に書いていきたいと思います。

響き続ける、美しいピアノの音色♪ ≪フジコ・ヘミング ソロ・リサイタル≫

2020-11-23 15:51:27 | 日記

≪フジコ・ヘミング ソロ・リサイタル≫が、コロナの感染者が急拡大している最中の11月15日(日)に、フェスティバルホー

ルで開催された。

           

           プログラムの表紙を飾る絵も、フジコ・ヘミングさんご自身のもの

 

 

私は友人のKさんと一緒に参加したのだが、チケットを取ったのはずっと以前の、コロナが収まっている時期だった。

15日前から現在に至るまで、大阪の感染者の数は急上昇している。

それに、フェスティバルホールは、大阪で一番座席数の多いコンサートホールだ。

さらに、フジコ・ヘミングさんのコンサートということで、ほぼ満席になるだろうことは、容易に想像できた。

怖くないと言えば嘘になるけれど、私たちはもちろんマスクをし、喋らないで聴くことだけに集中して、終わったら(夕食な

どはとらずに)まっすぐ帰るということで、出席を決めた。

 

会場は一番前の席だけが空けてあって、あとはごくわずかの席を除いて、ほぼ人で埋まっていた。

 

開演時間になり、フジコ・ヘミングさんが登場された。

男性の方の助けを借り、ご自身も杖をつかれて、彼女らしい独特の衣装に身を包んで。

彼女の正確な年齢は知らないけれど、80歳をかなり過ぎておられると思う。

それに足を骨折されたことを契機に、歩くのが不自由になられていることは知っていたので、その登場の姿を見てもあまり

驚きはなかった。

ただただ、彼女ご自身にとっても私たちにとっても、満足のいく素敵な演奏が最後まで行われますように!と、祈るような

気持ちだった。

 

しかし、私のそんな心配や祈りが全く不要なものだったということは、すぐに分かった。

彼女がピアノの前に坐られ、一呼吸ついてから鍵盤にタッチされると同時に、彼女の以前と変わらぬピアノの音色が、会場

全体に響き渡ったのだ。

ある時は深く力強い音が、あるときは人の心を震わすような繊細な音色が、会場を満たした。

演目の多くは、彼女が得意とされるショパンやリストのものだったけれど、ドビュッシーやモーツァルトの曲も演奏された。

そして何より驚いたのは、アンコールで、ベートーヴェンの「テンペスト」の一楽章を弾いてくださったことだった。

感染の心配をしつつだったが、フジコ・ヘミングさんの、変わらぬ美しいピアノの音色に身を委ねることができたのは、本当

に幸せだった。

 

あれから一週間くらい経つけれど、今のところ、発熱も咳も無く過ごしている。

たぶん、感染はしなくて済んだと思って、安堵している。

 

 


 

 

<11月17日の中津駅前でのスナップ写真>

 コンサートとは全く関係ないのですが、17日に駅前に出たとき、あまりにお天気が良く、周りのものが光って見えたので、

 思わず撮ったスナップ写真です。

 

                         ~向かいのビルをクッキリと映したピアスタワー~

               

                                                         

 

 

                 

            街路樹のケヤキも輝いていた。                   街中に植えられたオタフクナンテンも紅葉して。