おととい(11月2日)、リスト生誕200年を記念した、横山幸雄さんのピアノのコンサートに行ってきました。
横山さんは、1990年のショパンコンクールで、歴代の日本人としては最年少で入賞!
今年デビュー20周年を迎えられ、旺盛な演奏活動・CD作成に加えて、大学教授として後進の指導にもあたられています。
そういう横山さんですが、わたしが彼のピアノを聴くのは、今回が初めて。(テレビでも聴いたことがありませんでした)
どんな演奏を聴かせてくださるのか、楽しみに出掛けました。
今回のコンサートの会場は、大阪城に近い“いずみホール”。
午後7時開演はちょっとキツイものもあるけど、張り切って出掛けました。
←いすみホールコンサート会場
今回のプログラムは、前半がショパン(2曲)、後半が、シューマンとショパンの曲をリストが編曲したのがそれぞれ1曲ずつと、リストの“ピアノ・ソナタ
ロ短調”という構成でした。
前半のプログラムのときは、横山さんがあまりに姿勢を崩さずに(動いているのは肘から先だけという状態で)弾かれたので、目をつむって聴いてい
る分には確かにきれいな音なんだけれど、体全体で音楽を表現するという点で、正直ちょっと物足りないものを感じました。
(もちろん、あまりに感情過多の演奏も、私は好きではありませんが。)
でも後半になって、状況は一変!
服装も、前半の真面目なスーツ姿から、ちょっとやわらかい感じのブラウスとベストに換えられ、それに伴って体の動きも出てきて、見ても聴いても、
素晴らしい演奏になりました!(なんて言うと、メッチャ偉そうですが…)
特に最後の“ピアノ・ソナタ ロ短調”は、現代音楽の先駆けとも言えそうな、ある意味、ちょっと難解な感じもする曲でしたが、でも、低音の重々しさ・
荒々しさと、高音の優雅な音やトレモロとが激しく交差する、ダイナミックで重厚な曲で、わたしはその音の洪水にすっかり心を奪われました!
アンコールは、下の写真の3曲。
2曲のアウ゛エ・マリアの優しく美しい音色と、ぜひ聴きたかった“ラ・カンパネラ”に酔いしれ、大満足でした。
「あんなに激しい指使いで、指がつるん違う!?」と、思わず、友だちと口をそろえて言ったほど、激しくも繊細な指使いの、見事な演奏で
した。
コンサート終了は9時を過ぎ、夜のとばりの中で光るネオンを眺めつつ、家路につきました。
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