畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

ガソリン価格高騰

2006-08-01 12:12:06 | 政治・経済
 ここのところのガソリン価格高騰が異常である。とうとう今週はレギュラーガソリンがリッターあたり140円台突入となってしまった。卸売り価格が5円~10円あがったから当然のことであるが、ガソリンスタンドのリッター144円などの看板を見ると恐ろしく思う。
 2004年は110円台だったなあとか、もっと前はガソリンが100円を割った時代もあって、スタンド経営者が「ガソリンが安すぎて儲からない」などと言っていたのを思い出す。結局スタンド経営者にとっては、ガソリンが安すぎても高すぎてもダメなのだ。わがままな人たちである。
 閑話休題。では、いったいここのところのガソリン価格高騰の原因は?
①テロがどうのこうの…イラクもちょっと一段落したのにね。まだ回復しないの?
②中国の急速な発展…確かに中国のせいもあるが、石油の大量消費で経済が潤っているなら、このところの異常な価格急騰で、経済がすでにかなりの減速をするはずである(需要と供給バランスから)
 無論上記のふたつの理由で価格が高騰したことは否定しない。物事が起こる原因はひとつではないからである。だがもっと大きな要因はないか。そう、私は石油先物市場の投機筋のせいだと思っている。
 日本の米騒動やオイルショックを思い出してほしい。前者はシベリア出兵に備えて米屋が売り惜しみし、投機筋が大量に米を買い占めたことから米価が急騰したのである。そして、後者のトイレットペーパー騒動。実際トイレットペーパーは大量にあったのだが、噂に踊らされた一般人が大量に「買い占め」たことから在庫不足が生じたのである。そう、どちらも「買い占め」や「売り惜しみ」が原因のひとつとなっている。実際はそんなに価格が急騰するほど品不足の状態ではなかったのである。ひるがえって今日(こんにち)のガソリン価格の急騰を考えると、一般市民にガソリンの「買い占め」は不可能である。すると投機筋が動いていると考えられる。投機筋と言えば、先物市場である。そもそもこの「先物市場」って必要なんだろうか。無論、先物市場が現にあるのだから、作られた当初は「必要性」ゆえに作られたのであろう。しかし、実際には先物取引で失敗して大損をした人や、先物取引関係者にだまされて損をしたという事例が後を絶えない。実際、金融庁は取り締まりにやっきになっている。話はそれたが、この先物市場は現実経済を離れ、一部の者が儲ける舞台になっていないだろうか。どうも、複雑化した経済システムが色々な弊害を生んでいると思えてならない。経済は生ものだ。もともとは人間の必要性からトレードをスムーズに行うシステムが経済だった。しかし、現在の複雑な経済システムのせいで実態経済とだいぶ離れている気がしてならない。無論、弱肉強食になってしまう単純経済モデルに戻すのは良くない。だが、不必要な経済システムを廃し、今一度組織を作り直すことが必要なのではないか。