かねて ぬえも仕舞のお稽古をつけていた外国人が出演するコンサート「インターナショナル邦楽の集い」(主催:代田インターナショナル長唄会)が1日、梅若能楽学院で催されました。
いや、みんなよくがんばったと思います。そしてまた、長唄の先生方もよくあそこまで教えたもんだと思いますね~。ぬえは長唄は素人だけれども、ほとんどミストーンも聞こえなかったし、アンサンブルとしてよくまとまっていたのではないでしょうか。決して聞きづらい演奏ではなかったと思います。また長唄を習っている外国人の生徒は三味線のほかに鼓や笛や、そしてなんと長唄を唄っている人までいましたし、踊りまで挑戦していました。いや、みごとみごと。
そして ぬえが教えたお仕舞も、型を間違える人はありませんでした。緊張でちょっと型が早めだった人はいたけれど、まあ、それはこちらも予測していましたし。地謡で少し調整してあげれば、最初から最後までみんなキチンと舞えたのではないかと思います。
思えば、外国人の生徒に稽古をつけたのはいいけれど、直前になってコンサートへの出場をキャンセルする人が出たり、それとは逆に、コンサートに過去に出演した生徒さんがこの日のために来日してお手伝いをしてくれたり。そんな、直前になって来日した生徒さんの中に ぬえが以前仕舞をお稽古した人もあったので、急遽お稽古をつけて、キャンセルした人の代役で出演してもらったり。もう最後の方のお稽古は てんやわんやでした(まあ、毎回こういうドタバタは起きるのですが。。)が、それにしてはみんな良くできた、と思います。
またこの日は以前にお知らせしたように、漫画家の成田美名子さんが外国人の取材にお出ましになりましたが、これまた生徒の事情がいろいろ変わってきて、当初のインタビュー相手とは違う、ジャン=ポール・コルベイくんと、ケリー・デュークちゃんというカナダ人の二人の若者がお話してくれました。へ~、ぬえも彼らについて知らなかったことばかり。いわく、二人とも、やっぱり、というか、日本のアニメへの興味から日本語を習い、日本に来てみたい、という希望を持ったのだそうです。でも、ここから先が彼らが偉いと思うのですが、日本に来たからには自分たちが「外国人」だという事を売り物にしたくなかった、日本に受け入れて欲しいと思ったそうです。だから外国人英語教師のアルバイトだけはしなかったのだそうで。だからかなあ、ぬえが教えているときはいつも二人とも貧乏でした。ケリーちゃんは容姿もよいのでNHKの「英語でしゃべらNight」という番組でリポーターをやったりしたこともありましたが。成田さんは物静かな方でしたが、ちゃんと取材になったかしらん? ぬえも一方的にしゃべったりして申し訳ありませんでした~。
また、このコンサートでは能楽写真家の山口宏子さんが、やはりボランティアで撮影に駆けつけてくださいました(このブログ掲載の写真も山口さんのご好意によって提供頂きました)。山口さんはじめ、コンサートにご助力頂いたみなさま、暖かく舞台を見守ってくださったお客さま方に心より御礼申し上げます~。
チビぬえと 豆ぬえも、それぞれ仕舞『嵐山』と『猩々』を勤めさせて頂き、ぬえも仕舞『弱法師』を勤めましたが、ちっこいのが仕舞を勤めるのはお客さんにとっても面白かったかもしれませんね。こちらも、まあまあ大過なく勤めることができましたし、よい経験になったことと思います。
あ、そういえば話は飛びますが、ちっこい、と言えば狩野川薪能で『嵐山』の子方に出演を抜擢した綸子ちゃんですが、どうもあちらこちらから ぬえ宛に綸子ちゃんへの励ましのメールを頂いておりますようです。(^_^;) はい!ちゃんと次回のお稽古のときに本人にお伝えさせて頂きます! メールを頂きました方々、まことにありがとうございました~。m(__)m
「狩野川薪能」以外にも多くの舞台の予定があるとは言え、『嵐山』の稽古の段階としては チビぬえは綸子ちゃんに追い抜かされた格好で、それを知った チビぬえもちょっと焦り気味です。まあ、まずは今月の『歌占』が終わらないことには先には進みにくいけれど、こちらもがんばって頂きたい。