これから一っ走り阿蘇へ行きます。阿蘇の草原にはキスゲが花を着けているだろうから、それを見に。今日はそこで一泊してきます。
さみしい。
ときおりこの真空のエアーポケットに入り込む。人に会いたいが、やさしくしてくれそうな人がそうそう周りにいるものではない。いたとしても声をかける勇気は出ない。だったら断念するしかない。
草原に行って、こころの真空をキスゲに埋めてもらおうという魂胆だけど、図々しいかな、やはり。
人に声をかけられないのはどうしてだろう? 自分が相手にプラスになれるという自信が持てないのだ。会ってもその人はたちどころに気まずさを覚えてしまいそうで、心配なのだ。
で、やたら気を遣うことになる。てったって、相手を楽しくさせるような明るい話題があるわけではない。と、黙る。そして声をかけたことをきっと悔やみだすことになる。
どうしてやさしくされたいなんて思うんだろう? 人にやさしくしない人間がそうしてもらえるわけがないではないか。真綿であたたかく包んでもらいたいなんて欲望を、どうして軽々と起こすのだろう? そこは母親の胎内? 蚕の繭の中?
やさしくやさしくされていたい。まるで乳飲み子だ。愛情を欲しがる乳飲み子だ。気が狂っている。わたしは高齢だ。赤ん坊ではない。いい加減、悟り済ましていていい頃なのに、それをそうしていない。
じゃ、これまでは何をやっていたのだ、ということになる。何の修行をもしてこなかったことになるではないか。どんな進歩をも勝ち取ってこなかったということになるではないか。
阿蘇までは車で2時間~3時間は見ておかねばならない。途中は高速を使おう。山道に入れば、みちみち、ハーモニカで童謡を吹くのもいい。黙って雲を眺めているのもいい。
阿蘇は煙を上げているだろうか。牛は牧場の青々とした草を悠然として食んでいるだろうから、これをぼんやり見て、虚ろなこころの財布をなんとかやりくりさせることになりそうだ。
さみしい。仏陀を思っていてもさみしい。
さみしい。
ときおりこの真空のエアーポケットに入り込む。人に会いたいが、やさしくしてくれそうな人がそうそう周りにいるものではない。いたとしても声をかける勇気は出ない。だったら断念するしかない。
草原に行って、こころの真空をキスゲに埋めてもらおうという魂胆だけど、図々しいかな、やはり。
人に声をかけられないのはどうしてだろう? 自分が相手にプラスになれるという自信が持てないのだ。会ってもその人はたちどころに気まずさを覚えてしまいそうで、心配なのだ。
で、やたら気を遣うことになる。てったって、相手を楽しくさせるような明るい話題があるわけではない。と、黙る。そして声をかけたことをきっと悔やみだすことになる。
どうしてやさしくされたいなんて思うんだろう? 人にやさしくしない人間がそうしてもらえるわけがないではないか。真綿であたたかく包んでもらいたいなんて欲望を、どうして軽々と起こすのだろう? そこは母親の胎内? 蚕の繭の中?
やさしくやさしくされていたい。まるで乳飲み子だ。愛情を欲しがる乳飲み子だ。気が狂っている。わたしは高齢だ。赤ん坊ではない。いい加減、悟り済ましていていい頃なのに、それをそうしていない。
じゃ、これまでは何をやっていたのだ、ということになる。何の修行をもしてこなかったことになるではないか。どんな進歩をも勝ち取ってこなかったということになるではないか。
阿蘇までは車で2時間~3時間は見ておかねばならない。途中は高速を使おう。山道に入れば、みちみち、ハーモニカで童謡を吹くのもいい。黙って雲を眺めているのもいい。
阿蘇は煙を上げているだろうか。牛は牧場の青々とした草を悠然として食んでいるだろうから、これをぼんやり見て、虚ろなこころの財布をなんとかやりくりさせることになりそうだ。
さみしい。仏陀を思っていてもさみしい。