本日返ってきた本。
パラパラっとめぐってみて、目次に「青ヶ島」「御蔵島」「利島」の文字が躍っていたので、借りてみました。
所蔵検索でヒットするのは「伊豆諸島青ヶ島の村落構造と社会組織」、「火の島に生きる 悲劇の島・青ヶ島の記録」。
本のタイトルに「青ヶ島」の文字が入っていない図書はなかなかヒットしずらいです。 青ヶ島
絶海の孤島に舞い降りる
「青ヶ島BLOG」と「青ヶ島に暮らす+++1/200のシンプルライフ+++」のブログのおかげで今の青ヶ島をリアルタイムで知ることはできるのですが、この本に書かれている内容はちょっと古いなと思ったら・・・
平成7(1995)年 初版、平成16(2004)年 新装改訂版なので、10年以上前の話になっていました。
著者本木修次氏は全日本有人島436島踏査、青ヶ島へは昭和35(1960)年初めての渡島、そのときの様子が書かれています。
「実に42日ぶり出航の「丸新丸」という小船で青ヶ島に渡った。青ヶ島の三宝港は大絶壁のもと、危ない”ハシケ”(本船と波止場を行き来するエンジンのない小舟)から這い上がった上陸だった。
帰りは神子ノ浦300メートルの大絶壁を命がけで下り、カヌーから沖の巡視船「むろと」の縄ばしご登りだった」 参考画像
昭和30年代のはしけ作業
(画像はNHKから) 神子の浦・・・といえば、ペリポートの先にあります。
昔はここから降りていったみたいです。
「うわー、すごい大絶壁だなあ」と思っていたけど、300メートルだったということはこの本書で知りました。
東京タワーの333メートルとほぼ同じくらいでした。
「昭和61年は村営「あをがしま丸」になって、平成5年の時は今の村営船「還住丸」、そしてきょうはヘリで舞い降りるという変化のアクセスを味わっている」
と書かれていますが、今の「還住丸」は村営ではなく、伊豆諸島開発株式会社。
「東京~父島間」は小笠原海運、「父島~母島」の「ははじま丸」は「還住丸」と同じく伊豆諸島開発株式会社が担当しています。
青ヶ島にヘリコプターの就航が始まったのはちょうど平成5年から。
御蔵島
ミニ屋久島のような緑の島
著者が次に向かったのは、青ヶ島から御蔵島までヘリコプター。
朝一の便はまず、青ヶ島往復、八丈島に戻ったヘリは本線として御蔵島・三宅島・大島。
大島に着くと、今度は利島往復。
大島でしばし休憩、三宅島・御蔵島・八丈島。
青ヶ島から御蔵島へは1時間、しかし、御蔵島から青ヶ島は八丈島で1泊になってしまいます。
夕方臨時便の青ヶ島往復が出ていれば、その日のうちに着けるのですが・・・。
いつの間にかにヘリの話になってしまいました。
御蔵島はなんといっても、宝物は「ツゲ」。
ツゲは大きくなるのに100年以上はかかる、貴重な木材で将棋の駒などに加工されています。
御蔵島の森に入ると、確かに「ミニ屋久島」のような気分を味わうことも・・・。
この本は北海道から沖縄まで厳選された、小さな島を紹介されていますので、読んでいて面白いです。
「小さな離島へ行こう! 厳選!日本のオモシロ小島68島」
著者:本木修次
出版社:ハート出版
刊行:平成7年8月 初版 /平成8年7月 第4刷/平成16年3月 新装改訂版
定価:2000円+税
ISBN:4-89295-464-0