同じ関東地方だというのに、縁もゆかりもない栃木県。
山口県の小さな漁村まではるばる栃木県からのボランティア研修生がやってきて、母が晩御飯を作っては、手話での会話を楽しんできたそうです。
彼は介護士の資格を持っており、高齢者を労わる気持ちも強いせいか、とても優しい人でした。
5年のブランクがあっても、スムーズに手話での会話もできました。
日本語の文法と異なる外国語のような手話を長年も使っていなれば忘れずはずなのに、記憶力が素晴らしい。
栃木での観光はどうしようかな~と思っていた矢先、「那須付近の観光地をご案内します。七宝(しっぽう)焼き体験はいかがですか?」とメールが届いた。
観光はお任せするとし、那須高原に出発!
山口から栃木に行くのに、いくつかの都道府県を通過しなければならないが、千葉からだと東京都、埼玉県を通過するだけで辿り着ける。
粘土から陶器を作るものかな、と最初は勘違いしてしまいました。
金属製の下地にガラスの微粉末を水と混ぜたものを800度の高温で焼成することにより、溶けたものが美しい色彩に化学反応しますと説明を聞いても、何のことなのか、全然イメージでは理解できませんでした。
こんなもので美しい色彩に仕上がるんですか~??と半信半疑の気持ちで色のついているガラスの微粉末と水を混ぜたペースト状のものを盛り付け。
「銅が見えなくなるまで盛り付けてください」とのことでした。
カラフルなもので飾り付け。
高温の窯で焼き上げると、不思議!!
化学反応し、きれいな色彩が放つようになりました。
窯から出したばかりだと、真っ黒。
しばらく経つと、ご覧のとおりきれいな色に変わりました。
これは体験の素人作品ですが、店内にプロが仕上げた、美しい七宝焼きの作品が販売されています。
「本当に楽しかったです。ありがとうございました~」
スタッフが「ありがとうございま~す」と玄関まで見送ってくれました。
駐車場で那須観光を案内してくれた人と別れることになり、しばらく雑談。
すると・・・さっきのスタッフがやってきて、
「あ、計算間違えたので、2千円をいただきます」
あわてて、栃木の人が払ってくれたけど、せっかく楽しい思い出なのに、水を差さないで欲しい。
私だったら、楽しい体験の思い出を持ち帰ってくれただけでも嬉しいのに、これだけは残念・・・