相続狙い
2009-10-23 | 事例
養子縁組をして居る義母が危篤です。
「義母の持って居る資産の1部が手に入るのはもう直ぐだな。」
Kは待ち通しいのです。
でももう少しです。我慢して待ちましょう。
一代で多額の財を成した父が事務員に生ました子です。
でも父は太っ腹、彼を養子として本妻との子にして
3人兄弟の真ん中にして居ます。実母は檜造りで日本庭園、
会社の近くに建ててもらってKと生活をして居ました。
父は彼が25歳の時に他界しました。
広大な本宅は本妻に、会社は長男に、Kと3男には
会社の株と相当な現金を残しております。
しかも本妻が無くなった時は、不動産は公平に
別けるようにが日ごろの言葉でした。
異母兄は、能力の無いKにも眼を掛けて、会社の役員として使ってくれました。
そんな中でKは思うままに金を使って過ごしております。
「私はまだ袖も通してない背広を100着は持って居る。」
と威張ったのも其の頃でした。
会社のメイン銀行は又幾らでもお金を貸してくれたのです。
会社の景気は絶頂でした。
そうした時にKはゴルフ会員権に手を出してしまったのです。
そんな頃、長兄も急逝して長兄の奥さんが社長に就任したのです。
続いてバブル崩壊、今までお金持ちのお坊ちゃまの生活が一変したのです。
バブル崩壊後10年も経てば、さすがにKも遺産では金利は払えなくなりました。
銀行との軋轢も生じるようになりました。
銀行の担当者は女社長にこぼします。
女社長は会社と直接の関係が無いというもののそのために
銀行が会社にソッポを向いては困ります。
次第にKに必要以上にタッチするようになったのです。
Kはついに担保の総檜造りの自宅を手放しております。
幾ら作りを誇り瀟洒な庭を威張っても直ぐに取壊す買い手には
価値は有りません。それでも多額の残債務です。
銀行は普通ならば此処で諦めるでしょうがKが会社の株を
持って居ることを知っています。
其れを狙って会社が此れを買い取り、弁済するように女社長に迫ったのです。
女社長は此処で徹底的にKを嫌いだしたのです。
結果としてはKは株を手放し役員を降格し、単に総務の1員になって居ます。
Kは其れまでまだお山の大将の積りで居て、何時会社を飛び出しても
Kを使ってくれるところは不自由しないと信じていたのです。
株を手放せば役員降格も読めて居ましたから、内々方々をあたってみました。
ところが、何処も相手すらしてくれないのです。
この時にKは自分の実力を知ったのでした。
銀行は株が済んだらサービサーに譲渡です。
サービサーはついに給料差押までになりました。
この時は女社長は子供に代わった居り、この甥社長も
叔父を何より嫌って居たのです。
甥社長は此れを契機に、Kを本社と工場のメール便の運転手に
変えて給料も大幅ダウンに踏み切りました。Kの退社を願いつつ。
行き先のないKは我慢するだけでした。
この頃からKの頭にこびりついていたことが有ります。
「俺は本妻の子供になって居る。本妻は自宅の不動産だけでも
何億位だ。それに近々も他の不動産を売ったりして相当の
お金が入っている。この資産を公平な相続で頂きたい。」
其の本妻が他界したのです。
甥社長と母親が同居して居ります。
葬儀の後何か云ってくる筈です。其れが梨の礫です。
10ヶ月近く経ちました。
申告の期限は間近です。Kは何か云ってくると思って
毎日待っていますが何も云ってきません。
此方から言い出すより相手が何か云ってきたからの方が
優位になると思っています。
そんな日、税理士が社長室に入るのを見ました。
「始まった」と思っても相変わらず静かです。
心配になって電車の中で見た無料相談の弁護士に
思い切って電話をして見ました。
「公正証書の遺言状があり、それで全額を長男のお子さんに
譲るようになって居れば貴方に連絡は不要です。そうなって
居るんじゃあないんですか。」
充分に考えられます。「
「でもその時も相続人は若干貰えると違いますか。」
「ああ。遺留分ね。其れは頂けます。
でも自分が請求しないと無理ですよ。
当方はそうした揉め毎も引き受けて居ますが。」
丁重に礼を云って一旦電話は切りましたが、弁護士の云っているように
公正証書の遺言状があって、彼には配当がない様になって居ることは
間違い有りません。
「遺留分。遺留分を貰おう」と言ってもどうやってよいか解りません。
思い切って甥社長に会うことにしました。
「あの土地は全部担保になっていて、しかも借金のほうがぐんと多いですよ。
他の不動産は今まで全部処分されていて相続できるものは有りません。
現金や宝石なども全然有りませんでした。したがって相続されるものは
何一つ有りませんでしたから特に連絡もしなかった訳です。
決して一人占めにしようとは思っていません。」
甥は勝ち誇ったように付け加えました。
「おじさん。貴方ももう3年で定年です。
この際、何もかも含めて会社は1000万出しましょう。
其れを持って会社を辞めて頂きたいですが。」
続きます。
「貴方とお母さんには充分過ぎる物を差し上げている筈です。
此れが最後です。
もう貴方の面倒見は一切出来ません。」
Kは思わず其処に座り込んでしまいました。
彼に反発が出来るでしょうか。
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「義母の持って居る資産の1部が手に入るのはもう直ぐだな。」
Kは待ち通しいのです。
でももう少しです。我慢して待ちましょう。
一代で多額の財を成した父が事務員に生ました子です。
でも父は太っ腹、彼を養子として本妻との子にして
3人兄弟の真ん中にして居ます。実母は檜造りで日本庭園、
会社の近くに建ててもらってKと生活をして居ました。
父は彼が25歳の時に他界しました。
広大な本宅は本妻に、会社は長男に、Kと3男には
会社の株と相当な現金を残しております。
しかも本妻が無くなった時は、不動産は公平に
別けるようにが日ごろの言葉でした。
異母兄は、能力の無いKにも眼を掛けて、会社の役員として使ってくれました。
そんな中でKは思うままに金を使って過ごしております。
「私はまだ袖も通してない背広を100着は持って居る。」
と威張ったのも其の頃でした。
会社のメイン銀行は又幾らでもお金を貸してくれたのです。
会社の景気は絶頂でした。
そうした時にKはゴルフ会員権に手を出してしまったのです。
そんな頃、長兄も急逝して長兄の奥さんが社長に就任したのです。
続いてバブル崩壊、今までお金持ちのお坊ちゃまの生活が一変したのです。
バブル崩壊後10年も経てば、さすがにKも遺産では金利は払えなくなりました。
銀行との軋轢も生じるようになりました。
銀行の担当者は女社長にこぼします。
女社長は会社と直接の関係が無いというもののそのために
銀行が会社にソッポを向いては困ります。
次第にKに必要以上にタッチするようになったのです。
Kはついに担保の総檜造りの自宅を手放しております。
幾ら作りを誇り瀟洒な庭を威張っても直ぐに取壊す買い手には
価値は有りません。それでも多額の残債務です。
銀行は普通ならば此処で諦めるでしょうがKが会社の株を
持って居ることを知っています。
其れを狙って会社が此れを買い取り、弁済するように女社長に迫ったのです。
女社長は此処で徹底的にKを嫌いだしたのです。
結果としてはKは株を手放し役員を降格し、単に総務の1員になって居ます。
Kは其れまでまだお山の大将の積りで居て、何時会社を飛び出しても
Kを使ってくれるところは不自由しないと信じていたのです。
株を手放せば役員降格も読めて居ましたから、内々方々をあたってみました。
ところが、何処も相手すらしてくれないのです。
この時にKは自分の実力を知ったのでした。
銀行は株が済んだらサービサーに譲渡です。
サービサーはついに給料差押までになりました。
この時は女社長は子供に代わった居り、この甥社長も
叔父を何より嫌って居たのです。
甥社長は此れを契機に、Kを本社と工場のメール便の運転手に
変えて給料も大幅ダウンに踏み切りました。Kの退社を願いつつ。
行き先のないKは我慢するだけでした。
この頃からKの頭にこびりついていたことが有ります。
「俺は本妻の子供になって居る。本妻は自宅の不動産だけでも
何億位だ。それに近々も他の不動産を売ったりして相当の
お金が入っている。この資産を公平な相続で頂きたい。」
其の本妻が他界したのです。
甥社長と母親が同居して居ります。
葬儀の後何か云ってくる筈です。其れが梨の礫です。
10ヶ月近く経ちました。
申告の期限は間近です。Kは何か云ってくると思って
毎日待っていますが何も云ってきません。
此方から言い出すより相手が何か云ってきたからの方が
優位になると思っています。
そんな日、税理士が社長室に入るのを見ました。
「始まった」と思っても相変わらず静かです。
心配になって電車の中で見た無料相談の弁護士に
思い切って電話をして見ました。
「公正証書の遺言状があり、それで全額を長男のお子さんに
譲るようになって居れば貴方に連絡は不要です。そうなって
居るんじゃあないんですか。」
充分に考えられます。「
「でもその時も相続人は若干貰えると違いますか。」
「ああ。遺留分ね。其れは頂けます。
でも自分が請求しないと無理ですよ。
当方はそうした揉め毎も引き受けて居ますが。」
丁重に礼を云って一旦電話は切りましたが、弁護士の云っているように
公正証書の遺言状があって、彼には配当がない様になって居ることは
間違い有りません。
「遺留分。遺留分を貰おう」と言ってもどうやってよいか解りません。
思い切って甥社長に会うことにしました。
「あの土地は全部担保になっていて、しかも借金のほうがぐんと多いですよ。
他の不動産は今まで全部処分されていて相続できるものは有りません。
現金や宝石なども全然有りませんでした。したがって相続されるものは
何一つ有りませんでしたから特に連絡もしなかった訳です。
決して一人占めにしようとは思っていません。」
甥は勝ち誇ったように付け加えました。
「おじさん。貴方ももう3年で定年です。
この際、何もかも含めて会社は1000万出しましょう。
其れを持って会社を辞めて頂きたいですが。」
続きます。
「貴方とお母さんには充分過ぎる物を差し上げている筈です。
此れが最後です。
もう貴方の面倒見は一切出来ません。」
Kは思わず其処に座り込んでしまいました。
彼に反発が出来るでしょうか。
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