「在来白皮苦瓜-ざいらいしろかわにがうり」
【生産地】宮崎市
【特徴】独特の苦みがあり、好き嫌いが大きく分かれる。
【食味】苦みが強く、果実は熟れると着色して裂け、緋紅色の種子を包んでいる種衣は甘い
【料理】薄切りにしてナスとともに油で炒め、味噌と砂糖で味付けした料理
【来歴】宮崎の方言で「ニガゴリ」や「ゴリ」とも呼ばれている。東インドあたりの熱帯アジア原産といわれ、江戸時代に中国から渡来したとされるが、詳細については不明である。
戦前には沖縄はもちろん、九州地域でも家庭菜園で栽培されており、宮崎でも古くから、わずかに薄緑を帯びた白皮種と、薄い青緑色の青皮種があった。大半は白皮種だが、由来についての記録はない。
1944(昭和19)年頃、沖縄から宮崎市大字広原極楽寺に疎開してきた池間某氏の庭先の「苦瓜」は、色は変わらないが長く大きいもので、収量性の高い系統であった。それを近隣の年居(としい)地区の菅政義氏が譲り受け、さらに早生系統の採種に努めた。その後、この系統は宮崎の主流品種となり、長い間、特有の苦みを好む地元の需要に応えてきた。1960(昭和35)年頃になると徐々に「苦瓜」の需要が増し、34戸で露地栽培での出荷が初めて行われたという。斉藤氏は1966(昭和41)年に初めてハウス栽培を行い、想定外の出荷と収量の増大を確認した。その後、年居地区では1969(昭和44)年から本格的なハウス栽培が行われるようになった。苦みがマイルドな沖縄のゴーヤータイプが栽培の主流となる中で、この品種は現在もわずかであるが栽培が行われている。
【時期】7月~9月初旬
*https://tradveggie.or.jp/45-miyazaki/#i-10 より
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