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< 郷土料理 > 東京 てんぷら

2024-10-23 08:07:47 | 郷土料理

 「てんぷら」

 主な伝承地域 都内全域

 主な使用食材 エビ、キス、イカ、アナゴ、メゴチ、ホタテ、稚鮎など

 歴史・由来・関連行事
 てんぷらは魚介や野菜などの具材に小麦粉をまぶし、卵と小麦粉を溶いた衣液にひたして、植物油で揚げた揚げ物料理。
 上方が魚のすり身をてんぷらと呼んでいたのに対して、江戸のてんぷらは魚介の衣揚げを指す。江戸前の新鮮な魚介類をごま油を使って、揚げたての熱々を次々と食すのが特色だ。16世紀中頃、ポルトガルから伝わったフリッターのような南蛮料理が原点と伝えられる。しかし当時の日本において、食用に大量の油を用いる料理は限られ、普及は江戸時代に入り菜種油の生産が高くなってからと言われている。江戸時代に新興都市として発展した江戸では庶民の外食のひとつとして、屋台で立ち食いする商売が盛んとなり、てんぷらもそのひとつであった。七輪の発明も普及を後押しした。油切れが悪かったと見え串に刺して、食べる際には大根おろしがついていた。江戸時代の後半になると、揚げ方や具材の吟味がなされ、からりと揚げたてんぷらが高級料理として発展した。また,天ぷらは火事予防のために屋台料理のみで食べることが出来たが、明治以降、料亭やてんぷら専門店が広がり、高級料理としての地位も確立する。その後、関東大震災で職を失った職人が日本各地に移り住み、江戸前のてんぷらが全国に広まった。現在でもすしと同様に、庶民の家庭惣菜から高級てんぷら店などの極めた料理と幅広い形態で普及している。

 食習の機会や時季
 油がまだまだ高価だった昭和初期は、ハレの日の特別料理だった。揚げ物は見栄えも食べた満足感も得られる料理法であるが、核家族が多くなってきた頃から購入する惣菜となった。大家族になると手作りにした方が経済的に安く、揚げたてておいしい。季節に合わせて食材を選べるため、利用度の高い料理と言える。

 飲食方法
 食材に下粉を打って(小麦粉をまぶして)から「衣液」にひたし、浅い銅鍋(てんぷら鍋)を使用し多量の熱い油(160~180℃度程度)で揚げ、揚げたてを鰹だしのつゆにつけて岩塩や香辛料入の塩を振る、レモンなど柑橘系の酢をかける、生姜汁、醤油だしつゆに大根おろしなどをつけて食べる。また、甘辛味のつゆでさっと煮て、汁ごとご飯にのせて天丼として、惣菜として食す。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 食材、小麦粉、油のどれもが手軽になった現在では、食卓に並ぶ家庭料理のひとつとして普及しており、スーパーマーケットの惣菜売り場でもてんぷらが並び、手軽に手に入れられる。1989年以降、オートフライヤーをはじめ高機能機器が流通したことにより、職人が不在の飲食店でも揚げたてのてんぷらを提供することができるようになり、チェーン店が全国に拡大した。また、港区、中央区、文京区、渋谷区など、23区内では昔ながらの伝統的な魚介類中心の江戸前てんぷらを提供しているお店がある。家庭で揚げる際、カラッと揚げる工夫に小麦のグルテンを出さないように氷水を加えるなどコツが伝えられていたが、最近はてんぷら粉として膨張剤や片栗粉などを合わせたてんぷら専用粉が売られている。油を使わず揚げた感を出すノンフライヤーなどの調理器も売られている。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/34_6_tokyo.html より


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