アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

沖縄料理 アラカン的評価

2009年01月07日 | Weblog
  豆腐ようは絶品
 
 吹雪の新千歳空港。機体に積もった雪を払って、飛行機が動き出した。機長のアナウンスは・・・
 「先に飛ぶ機が滑走路まで出ましたが、吹雪のため視界が悪く駐機場へ引き返しました。当機もその状況が考えられますので御了承下さい」
 やれやれ、2時間待って、さらに駐機場へ引き返さなければならないかも知れない…他の乗客はよく我慢しているものだと感心。さすがに、赤ちゃんは泣いて、母親が途方に暮れていた。父親は、他人のような顔をしている…。
 ともあれ、幸運にも離陸成功。昨日は、このへんからタイフーン作戦へ突入したが、今日は那覇へ行きます。
 飛行機を乗り継ぐ場合…初めに乗った便が遅れた。さて、乗り継ぐ便は待っていてくれるのか?…私の乗っている飛行機は2時間遅れ…。淡い期待を抱いたが、それはなかった。良く考えると、期待を抱く方がおかしい。
 「乗り継ぎ予定のお客様が乗った飛行機が遅れております。当機はその飛行機が到着し、お客様が乗り込み、お客様が預けた荷物を当機へ積み換えてから出発いたします。そのため、出発時間はとっくに過ぎておりますが、あと1時間ほど機内でおくつろぎ下さい」…このようなことは、あるわけない。

 結局、予定より3時間遅れて那覇空港に到着。60歳にしてようやく、日本全国、47都道府県踏破!遅かったなって?実際、22歳までに46都道府県を踏破済みでした。当時、沖縄は、「パスポート」がなければ行けない所でした。昭和44年頃、どうやったらパスポートが取得できるのかも分からず、沖縄行きを断念。社会人になってからは、仕事がおもしろくて休暇などとりたくもなかったので、沖縄行きは延び延びに。退職してやっと行くことができたという訳です。

 那覇空港…何と、飛行機から空港ビルまでの通路の両側には、「蘭、蘭、蘭・・・」。人を迎える空港の心意気が伝わってきました。
 那覇空港。蘭で迎えるのも素晴らしいですが、ロケーションが素晴らしい。空港から県庁まで、ゆいレールで12分。タクシーでも1,170円で行くことが出来る。このように便利な空港、日本国内ナンバーワンでしょう。その他便利な空港は、宮崎、福岡、函館、新潟、富山、鳥取、徳島、松山といったところでしょうか。福島、広島、鹿児島・・・辺鄙なところにありますよー!わざわざ、「島」がつく地名でコーディネイトしたわけではありません。成田はどうなんだって?あそこは別格。三里塚闘争って、大変だったんですから。それなのに、今になって羽田を拡張するそうですが…。だったら初めからそうすればよかっただろうが~!まあ、状況は、時々刻々変化しますから、過去のことをほじくり返して批判することは出来ませんがね。

 この日の夕食は、数か月前から決めていました。第一牧志公設市場の1階で数種類の魚を仕入れる。仕入れた魚を、2階の食堂へ持って行き様々に調理してもらう。オリオンビールと泡盛をガバガバ飲みながら盛大にいただく。一番食べたかったのは、「イラブチャーのさしみ」、ほかに、「グルクンの唐揚げ」、「琉球スギの煮つけ」など。2階の食堂では、一品500円で調理してくれる。さしみ、唐揚げ、煮付けが出来るまで、泡盛を楽しむ…。「お通しです」と、「豆腐よう」を持ってきてくれる。「お、これこれ」などと、知ったかぶって、豆腐ようをチビッとかじる…シナリオは万全だったのですが…。 
 
 そうなのです。吹雪で飛行機が遅れ…国際通りにたどり着いたときには、大晦日の市場は店じまいのあと。計画は泡と消えました。次の日行けばいいじゃないかって?お正月休みに入るので市場再開の時には、すでに私は沖縄にいないのです…。吹雪は、タイフーン作戦のドイツ軍を撤退させるのみならず、還暦パパが楽しみにしていた夕食まで奪ったのです…。

 やむなく、国際通りに面した民謡ライブをしている居酒屋で夕食。沖縄料理の定番を一通り味見。「イラブチャー」は…なかった。吉祥寺の沖縄料理となにか違いがあったか?な~んもない!

 <私の味蕾による 沖縄の味ランキング>
第一位 豆腐よう。島豆腐を麹や泡盛で発酵・熟成させたもの。チーズかなと思う濃厚さ。絶品です。琉球王朝時代には、高貴な人の病後の滋養食だったのだそう。と、言うことは篤姫は食べなかったでしょうが、島津の殿様は食べていた。琉球で亡くなった小松様(帯刀の義兄)も、当然食べたでしょう。
第二位 琉球スギ。旨いですぅ!ほとんどカンパチですね。なお、「琉球マツ」は沖縄の県木。魚ではありません。スギとマツでは大違い。
第三位 島らっきょう。これはいいものです。
第四位 ミミガー。豚の耳。ピーナッツとあえたものが出てきたが、何の問題もない。特別旨いものでもないが、コリコリがたまりません。
第五位 ラフティー。豚の角煮。内地と同じです。「内地はないだろう!沖縄は外地かぁ!」って?沖縄の人が、本州方面を「内地」って言うんですから…。北海道でも年配の人は、本州のことを、「内地」といいます。
第六位 ゴーヤチャンプルー。ゴーヤの量がいい。内地の居酒屋で、ゴーヤチャンプルーを注文しても、ゴーヤは申し訳程度ですから。
第七位 薬草の天ぷら。そのまんまかな。パクチーも天ぷらになっていました。
第八位 モズクの天ぷら。まあ、話しのタネにいいんじゃないかな。
第九位 ソーミンチャンプルー。早い話がソーメンを具材で混ぜ合わせたもの。人気の食べ物らしいですが、理由が分かりません。長崎の「皿うどん」のソーメン版というとピッタリです。
第十位 海ぶどう。インパクトがあるのは見かけだけ。味は正直、「ない」。
 
 ホテルへの帰り道、食堂、居酒屋のメニューをのぞいたが、第一目標の「イラブチャー」は、なかった…。今回の沖縄では、イラブチャーとはめぐり会えないのか…。