アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

暴走老人?…ろ、老人と言うなぁーっ!

2012年11月20日 | Weblog
 「暴走老人」…暴走できるのですから、素晴らしい老人です。

 65歳以上の人口は3074万人(総人口の24.1%)
 70歳以上は2256万人(総人口の17.7%)
 75歳以上は1517万人(総人口の11.9%)
 80歳以上は893万人(総人口の7.0%)
 総人口の60%以上を、高齢者(行政が言うところの)が占める。おめでたいことです。

 で、ズバリ「老人」と表現せず、「お年寄り」「高齢者」「シルバー」「シニア」等の言い換えが目立つようになってきました。
 行政は、65歳以上を「高齢者」と呼んでいます。気を遣って、「高齢者」といってくれているのは解る。しかし、65歳以上というのがよくない。高いとか低いとかは、比較で使うべきもの。線を引いて決めるものではない。富士山だって日本では高いが、世界では低い。年齢については、「100歳を越えたら高齢者」なら、解る。

 「老人」という言葉ですが、白川静さんの説では…
 老の字の「匕(さじのひ)」の上にあるのは、「長髪がたれている様」なんだと。「匕」は、「横たわっている死に近い人」なんだと!つまり、「髪が伸びて、死にそうな人」を「老人」と、書き表す。これなら、高齢者、お年寄り、シルバー等の言い換えも頷ける。

 疑問点としては、「ハゲの場合、老人には当てはまらない」のではないかということ。つまり、髪の長い人は「暴走老人」で、ハゲの場合は、単なる「暴走ハゲ」ということか。

 「老」が付く縁起の良い熟語はないのか?
 「老成」…いいねえ! 「大老、老中、家老」…立派!「老巧、老練」…少々ずるそうだが、良い言葉。「老舗、老酒、老師」…これは素晴らしい。
 四文字熟語には、良い意味の「老」が多い。
「老少不定」…老人が先に死に、若者が後から死ぬとは限らない。
 「老成円熟」…人格・知識・技能・教養などが十分に熟達していること
 「老成持重」…十分に経験を積んで物事に長じ、しかも慎重なこと。
 「老婆心切」…慈愛の心が深く厚いこと。読むとき、「老婆心」で切らないように。「ろうばしんせつ」と続けて読む。

 なにぃ?反撃? 
老死、老醜、老獪、老衰、老弱、老骨、痴呆・・・もうやめてくれーっ!どさくさ紛れに、痴呆を入れるなーっ!「老」がこのように歓迎すべきではない意味が多いから、暴走したくなる人が出てくるのも無理はない。

 だけど、80歳の新総理って、誕生しますかねえ?ないとは思うが、あってもおもしろいかな。石原さん、すぐキレるし、小説家に対して失礼かも知れないが、言葉に思慮が感じられない。経団連の米倉会長を、「あのタヌキみたいなジイサン」と、言い放ったり…。だけど、何かやってくれるかも知れない?横たわって死ぬのを待っている状況なので(老の字の意味から)、思い切ったことをする…かな?