アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「お国」が消えるお国柄?

2013年04月01日 | Weblog
 人間が考えることって、洋の東西を問わないもので…日本語と英語、その「発想」が似ている単語があります。
 「country」…この単語は、「国家」の意味と、「生まれ故郷や出身地」の意味があります。日本語の、「国」も同様で、「国家」の意味と「生まれ故郷や出身地」の意味がある。実に興味深い。

 ただ、日本の場合、「国」は、国家のみになってきている。県外出身の若者に、「国はどこ」と、尋ねたら、「日本です」という答えが返ってきたという…出来すぎた話を聞きました。その若者には、「お国訛り」という言葉は通じないのでしょうねえ。

 「お国自慢」も「お国柄」も…
 「お国自慢?うーん…桜?寿司?天ぷら?」
 「お国柄?うーん…丸い赤かな(そ、それは日の丸の図柄)」
 出身地に誇りが持てないのか?そんなことはどーでもいいのか?
 これは、「あたかも地方がなくなったかのような日本の構図」のなせる業ですね。地方をおだて上げた政治に原因がある…かな?もっとも、それだけではないわけで、「郷土愛」などと言うと、真っ向から否定してくる人たちの、「根無し草のような教育」…。郷土愛を認めると、かの人たちが最も嫌う、「愛国心」を認めることになってしまいますから…。

 「お国」に似た言葉に、「さと」があります。漢字では、「里」とか「郷」と、書く。いい言葉です。「里」の場合、「お里が知れる」という言葉がありまして、これは、「言葉遣いや態度で、生まれ育った環境がわかる」と、言う意味。侮蔑的な言葉ですかね。その使い方を除くと、「里」という言い方には、「ぬくもり」があります。
 ただ、この言葉も、死語になりつつあるので…
 「お里が知れるって?えっ!どーして、私の出身地が分かるの?教えて、教えて!」ということに。

 私は、初対面の人と話をするときは、「名字」について会話の糸口を探します。
 「この名字、珍しいですねえ!御先祖はどちらの人ですか?」
 この一言で、お互いの遠い祖先が知り合いだったかも知れないという話にまで発展したことも。

 と、いうわけで、「お国」「お里」大切にしましょう。えっ?東京出身だから「お国」がないって?あなたのお国は、「東京でしょう!」。全国に桜の名所は多々あれど、東京ほど桜が見事なところはありませんよ。お国に誇りを持ってください。

 国家も、お国も、今日から新年度です…。お里も新年度。