アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「カエルの子はカエル」が差別?

2020年04月27日 | Weblog
 「給仕さん」・・・この言葉、差別用語なのだそうです。言葉狩りの対象ですね。検地・刀狩りならみんな知っているのですが…。
 言葉狩り…「差別用語」とされる語を一般的な用語に言い換えることを強制する風潮。自由だ!平等だ!と叫んでいる人に限って、言い換えを強制しようとするんだから。「言葉狩り」が死語になりつつあるのは、歓迎すべきかな。
 「給仕」は、ウエーター、ボーイ、ウエートレス、事務員などと言い換えるべきだそうです。ボーイがあるのに、ガールがないのは差別じゃないのか?どうなんですか?言葉狩りの皆さん!女性の給仕さんを呼ぶのに、「ガールさ~ん、味噌バターコーンラーメン2つ!」…これって、どうよ?
  言葉狩りとは別に、新聞社には、「差別表現・不快語・注意語要覧」があります。表現に、かなり気を遣っている様子です。
  友人に、「キトピロの生える場所を知らないか」と尋ねたら、「何それ?」。「行者にんにくのことさ」それでも分からないので、「アイヌネギだよ」と、言った。 近くにいた別の友人が、「おい、それ差別用語だぞ」と、非常識な奴だという目でにらんだ…。その彼は、亡くなったので責めることは慎みます。
 「アイヌ」が差別用語?アイヌは「人間」という意味。新聞社でも、「絶対ダメ」ではなく、「なるべく使わない方がいいことば(注意語)」になっている。では、何と呼べばよいか?「ウタリ」…ですか?ウタリはアイヌ語で、「同胞、仲間」の意味。民族呼称ではないのですがね。北海道では、アイヌを「ウタリ」と呼ぶと、むしろ奇異な目で見られます。
  エスキモーもあまりよくないのだそうです。これは、「人間」という意味の「イヌイット」に言い換える。エスキモーは、インディアンの言葉で、「生の肉を食う人」という意味なのだそう。そりゃあ言われるといやですね。
  誰が考え出すのかねえ、差別用語。自由・平等があると信じている人たちなのでしょうけど、そこまで、干渉しないでよというのも多いです。
  「カエルの子はカエル」は使ってはいけない。…差別でしょうかねえこれ?「子は親に似る、親より上になれない」「凡人の子は凡人だ」という意味があるからダメなんだそうです。「カエルの子はオタマジャクシ」なら、OKなのかなあ。
 「河原こじき」は、ダメ。そんな言葉使う人いないでしょう今どき。私は、知っていましたけどね。どんな意味かって?「役者」のことです。とうの昔に死語なのに、今になってまだ鞭打つ…。河原こじきも、たまったもんじゃない。
 「他力本願」も注意語…「他人任せ」の意味で使われてしまっており、イメージがよくない。もともと仏教用語で、「救われる」という、よい意味なのです。ところが正しい意味を知らないで、「他力本願はダメだ。自力本願だ」などという人が増えてしまっている。
 そもそも、「自力」は、「自分の力」という意味ではないのです。「自力」とは、「阿弥陀如来の本願を疑っている心」のこと。「自力本願」がいい!と、言う人は、しっかり勉強されてから発言してほしい。
 学校へ保護者が行くことを、「父兄会」「父兄参観日」というのがごくごく普通でしたが…「母を差別するな!」ということでしょうか、「父母会」「保護者参観日」に言い換えられて…これは、ほぼ定着していますね。
 「共稼ぎ」はよくない、「共働き」にしろだって!どっちでもいいんじゃないの!稼いで何が悪いの。どこかの首相のように、「しのぎ」というヤクザ言葉を使っているわけじゃないんだから。
 なお、醜男(ぶおとこ)はダメで、言い換えは、「器量の悪い男」だって…ほっといてくれ!