建部門(東院南門)
建物復原の考え方の説明内容で興味深かったのは最初の数行に平安時代の絵図も視野に入れながらとあることだった。
遷都の際、単に棄都するのではなくこれまで使っていた主要施設(すべてではないにしろ)を解体しその資材を遷都する所に持って行って再建したことも知られているし、造都の事業についてはそのノウハウを持っている設計者が朝廷に官人として存在していた可能性は高い。
よって平安時代の絵図は平城京の復原の設計図を作成するうえで欠かすことのできない資料なのだろう。その意味では平城京と平安京は決して別物ではなく地続きといえるのだ。