ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

東みよし町 旧交館 書道展

2012年03月24日 | インポート

Kyuukoukann2 3月22日(木)、徳島県の西部、東みよし町の、旧・東山小学校に書道作品の搬入作業に行ってきました。大学からは車で高速道路を使って1時間20分ほどです。同僚の辻先生と、学生2名と同行しました。

東みよし町は山間地が多く、小規模の木造校舎の古い小学校がたくさんありますが、ここ数年、生徒数の減少などから、計7校が廃校になりました。しかし、いずれも長い伝統を持つ小学校で、多くの卒業生にとっては大切な思い出です。町では、最も高速道のインターに近く、昨年度に廃校になって校舎も完全な形で残っている、旧・東山小学校の部屋、7つを使って、それぞれの小学校の遺物をまとめ、博物館としました。その名も「旧交館」です。良いネーミングです。この扁額は辻先生が揮毫されました。

Kyuukoukann3_2 この各部屋に、各小学校の校歌とその歴史を書いた紙を学生たちが毛筆で書く事を依頼されました。7名の学生に頼んでこれを書いてもらい、高級な額にいれて展示されました。歴史を書いた紙は壁に貼られていました。これは、半永久的に展示されますので、7名の学生にとっても、思い出に残る作品です。

さらに、廊下には、しばらくの間、多くの学生の作品を展示しました。これは旧交館の開館イベントとして行なわれる書道展です。

Kyuukoukann4 各地の僻地にはこのような伝統ある学校が廃校になったケースは多くあると思います。芸術家のアトリエになったり、旅館に転用されたりするのは良い例ですが、大半は壊されていきます。

このように思い出の博物館として残される例は初めて知りましたが、卒業生にとってはうれしい活用方法です。

作業終了後に、みんなでこの発案者の川原良正教育長と会食させて頂きました。かつて、池田高校の野球部のコーチをされて、甲子園に3回も連れていった方だと聞いて驚きました。さすがに良い発想をお持ちだと感心しました。

お出かけの際は、ぜひ学生の書いた作品もじっくりご覧ください。書道もこのような形で活用して頂くのはありがたいことです。これが活字でなく、しかもまだ勉強中の学生の書いた書だから、このような企画にはぴったりで、温かみを演出できます。

今後も、様々な形で学生の書を活用してみてください。ご依頼をお待ちしております。