4月19日(日)、午前中に高松市中野天満宮で恒例の芝山祭が行なわれ、ご招待を受けて講演会を聴きに行ってきました。これは高松藩の朱子学者で、藩校講道館の初代総裁をお祭りするもので、儒教の儀式です。天満宮の中には後藤芝山神社と呼ばれる一角がありまして、そこで高松市の文教をつかさどる有力な皆様が集まりました。多くの大学の先生方や、実業家の方、また2名の国会議員も来られて、挨拶をされました。私も玉串を捧げた後に二礼ニ拍手一礼を行ないました。儀式のあとにはやはり恒例の講演会です。今年は名古屋大学大学院文学研究科教授の齋藤文春俊先生による「漢文訓読と日本語」という演題の講演を1時間お聞きしました。ユーモアにあふれたわかり易いお話でした。漢文訓読に後藤点という方式があって、ほぼ現在の日本の中学高校でおしえられているものがそうですが、それを作ったのが実は後藤芝山なのです。芝山は朱子学者であり漢学者であり書家でもあった優秀な教育者でした。
食事後に、田山先生のご案内で、齋藤先生も含めた大学の教員や田淵先生たちと一緒に、中野天満宮の隣にある、香川大学付属小学校の庭に講道館石碑の見学会に行きました。とても立派な石碑です。
附属小学校の北側には香川県庁があります。つい最近、この前に講道館を紹介する立て看板ができました。
地域の文化が、このように紹介されて、教育や観光に生かされていることが素晴らしいと思います。「地方創生」は地方文化の見直しから始まるのだと思います。
午後は調査のために連歌会はパスしました。ふたつの寺院の墓石調査後に、高松市歴史資料館の企画展を見て帰りました。今回の展示物のキャプション制作にも少しお手伝いで関わっているので、内容確認も兼ねました。今回は収蔵品の紹介で、展示物もバラエティーに富んでいて見ごたえがありました。特に菊池五山と谷文晁の合作屏風と、下のパンフレットにも印刷されている合葉快山という文人の描いた漫画のような巻物が見ものです。ぜひお出かけ下さい。