もう十数年も前の出来事である。
地域の女性対象の講座を受講したことがあった。
講師は、女性アナウンサーのような人だったと思う。
内容は、「女性の生き方」のようなものだったかもしれない。
そのときに、周囲の席の人たちとグループ会話をする機会などがあり、それをきっかけに、講座のあとでお茶を飲んで行こうということになった。
そして3人でセルフの喫茶店みたいなところで、雑談をしたのだった。
そうなった経緯は、その中の一人の人がとても積極的で、もう一人の人をとても気に入り、ぜひともお話ししたいということだったからである。
で、私に向かってその人について「この方、本当に素敵ですよねえ」などと言うので、私は「そうですね」と同意したりしていたのだ。
確かにその人は落ち着きがあって奥ゆかしい感じだったと記憶している。
だが、私はその人のことはあまり覚えていなくて、その人が何を話したのか、どんな顔をしていたのかも忘れていた。
ただ、元気な方の人は、ショートカットの髪型で、口数も多かったのだった。
そして、今でも覚えているのは、3人で話しているうちに、「私はあなたには別に興味がないのよ。この人が素敵だから話したかったんです。」なんてことを私に言ったので、驚いたのだった。
私はお呼びじゃなかったってことか?
しかしそんなこと露骨に言う人がいるもんだろうか?
これは、私がしゃしゃり出てしゃべったので諫められたというわけでは決してない。
私は、そんなに口数が多いほうではないし、おとなしいほうなのである。
どうも、あの人はズケズケした人だったなあと感じたが、今になってもずいぶん変な人だったなあと、ヒシヒシと感じるのであった。
今、よくよく考えると、講座の会場にいた近くの3人で、自然に誘い合わせてお茶をしたと思っていたけど、その中の1人は、内心私以外の方にだけ関心があったということなのだろう。
確か、講座受講中は、私と奥ゆかしい人が隣同士の席に座っていたので、一緒に行動してしまったのだと思う。
・・・
ところで、どうしてそんなことを今急に思い出したのかと思ったのだが、
最近、私の髪の毛がコロナ禍の中で、美容院にも行かずにどんどん伸びてきているのである。
そして、前髪も伸びてしまったので、左寄りに分けて、髪全体はストレートに肩のほうまで伸びてきていたのである。
ところが、その分け目に白髪が目立ってきたので、昨日白髪の少ないところを選び、真ん中わけに変えたのだった。
そうだ、その髪型が、あのときの奥ゆかしいほうの人の髪型に似ているのである。
そうそう、こんな髪型の人だったなあと思い出した。
結局1度お茶をしただけで、私はその2人とは、その後なんら交流を持つ機会はなかった。
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