著作権等について
写真機材
撮影賜ります
以前 人物写真の難しさ(写真は心を映す鏡) と言うのを書いた。
本当に写真は心を映す鏡なのか?
人物写真は、撮った人と撮られた人の人間関係がうつると言う。
これは嘘ではない。確かにそう感じることはある。でも、ほとんどの場合は分からない。
だって、人は他人と接しているときに感情を隠して接していることも多いからだ。
会っていてもその人の本当の気持ちが分からないのに、写真から気持ちが読み取れるなんて、そんなことは稀である。
今年はそんなことを強く思う出来事があった。
写真を記録として撮っているが、写真って何だろうと思うことがある。
私は自分の写真が上手いとは思っていないし、会心の作なんて滅多に撮れません。
そんな中で記憶に残っているのは添付の写真です。
高校の同級生が市会議員に立候補するのでと、リーフレットやポスターの写真を依頼された時のものです。
男性を撮る時は立派に見えるように少し下から撮ります。でも偉そうに見えては駄目で親しみやすくなければいけません。
そんなことを思いながら撮影を進めていると「良し、今のは良い表情だった!撮れた!」と思う瞬間がありました。
そうは言っても現像が上がってくると、あれ?と思うことが多いのですが、この時は仕上がりも満足いくものでした。
そして何より嬉しいのは、彼がそのコマを選んでくれたことです。
(ポジは彼に渡したので、見出し写真は印刷物から取り込んだものです。)
これには後日談があって…
実はこの時には既に癌に侵されていて、長い命ではないことを彼は知っていたのです。
当選後43歳で亡くなりました。
撮影地は彼の事務所の近くの河川敷、背景に写っている黄色いボケはカラシナ。
麗らかな春の日でした。
私は彼の心の内を見えていたんだろうか…
いや、分からなかった。
でも良い表情には違いなかった。