グリーンズ・テイブル

ppのピアニッシモな戯言でござ~い☆

とりつくしま

2007-09-27 08:09:15 | 

東 直子/筑摩書房
亡くなった人が「とりつくしま係」を介して、この世にあるなにかのモノにとりつくことができるという設定で物語り十話が展開されている。もう一度、この世を体験できるが、相手に働きかけることは一切出来ない。そのことが悲しくもあり、潔くもあり、爽やかでもあり、そして、作者の視点がどれも暖かい。

第一話「ロージン」を読み始めたのはJRの中だったので、涙を流さないように頑張った。…亡くなった母がピッチャーの息子(中学生)の使うロージンにとりついて試合を見守るが、だんだん粉が飛び散り無くなっていく…
ロージン:ピッチャーがボールを投げるときに手につける、白い粉。

一つ、為になったことが。
第四話「白檀」で出てきた〈桃の剥き方〉。季節柄、直ぐに試すことができてタイムリーでした。①縦に一周切れ目を入れてからねじると、片側に種が付いたまま二つに分かれる(アボカドでやりますね)②種が付いている方は種をナイフでなぞって取り除く③食べやすい大きさに切り、最後に皮をむく
この本に出会わなかったら、これからもずっと、手を果汁だらけにして切っていたでしょう。
まぁ、ご存じの方は「な~んだ」でしょうが。

私が「とりつくしま係さん」に出会ったら、何にとりつこうか…
差詰め、誰かの楽器かな~、フフフ


楽しいこと、美味しいものは……新しい力にかわってくれる☆

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