フォーム・・・サイドスロー 球種・・・スライダー、カーブ、シュート
産経投手陣の救世主
愛媛県の土居高ー東鉄を経て三十七年にプロ入りした。今年でプロ生活は四年目になる。しかし、これまで「鈴木」という名は
なじみがうすかった。それもそのはず、昨年まではもっぱら敗戦処理専門。過去三年間の成績は五勝十六敗。かんばしくなかった。
だが、今年は違う。これで三勝目をマークした。砂押監督の作戦で七回から石戸にプレートをゆずったが、まだ十分余力があった。
「逆風だったので思い切ってカーブで勝負した。それが低目に決ったのが良かったのでしょう。大洋がこの球を全部ひっぱってくれ
たので助かった」と細い目をさらに細くして好投の原因を語る。
鈴木は四年目で初めて大洋から勝星をあげた。しかし、昨年大洋戦には七試合で八イニングスを投げ無失点に押さえている。下手投げで
左右にゆさぶる投法は、大洋が苦手にしているのかもしれない。ともかく弱体化したといわれる産経投手陣の救世主となっている。