1961年
近鉄バファローでは十六日午後二時、大阪阿倍野の球団事務所で、岩手県盛(さかり)高の西条勝男外野手(18)と、巨人を退団した黒田能弘投手(21)の入団を発表した。西条選手は、右投げ右打ち、身長1㍍80、体重77㌔の大型選手で中央には名を知られていないが盛高時代一年生当時から県下のベストナインに選ばれた経歴の持ち主。高校三年間の打率は・397、本塁打5本、三塁打20本、二塁打32本を記録したという。近鉄のほか、大洋、国鉄からも勧誘されていた。背番号68。黒田投手は北海道北見北斗高出身、三十四年から三年間巨人でプレー、ことし整理されたが、別当監督、野口コーチがテストした結果パスしたもの、身長1㍍80、体重74㌔、右投げ右打ち、背番号64。
黒田投手の話 近鉄の人では巨人時代竹下さんと同室だったし、バッテリーを組んだことがある。巨人のとき、上手投げのぼくを下手投げにしろというのでちょっと気分的にくさっていたが、肩をこわしたこともないしスピードも前より出ていると思う。ストレートと落ちる球を武器に心機一転してがん張ります。
西条選手の話 高校時代はセンターをやっていました。肩と足に自信があります。プロ野球はテレビで見る程度でよくわかりませんが、一緒にやってみたいと思っていました。どれだけやれるかわかりませんが、一生懸命やります。