期待のルーキー伊藤
社会人での経験を生かし、ハーラーダービーのトップ(4勝1敗)
球種・・シュートの威力は相当なもの
やはり社会人野球(富士重工)でもまれただけのことはあった。伊藤(南海)が順調に勝ち星を重ねている。対広島④戦で先発、7回0/3で9安打を打たれ初黒星を喫したが、4勝1敗でトップ(三十日現在)を突っ走っている。「あいつは熱心だからよくなる」と首脳陣も期待している。南海の場合、ホームグラウンドの大阪球場での公式戦は必ず見学するように義務付けられているが、伊藤の研究熱心さは相当なもの。スタンドの一角で見ていても試合が白熱してきて、投手と打者の緊張した勝負どころは、わざわざネット裏の球筋のよく見えるところへ降りて来て眼を輝かせながらみている。「いい勉強になりますよ。生きた教材ですからね」と真剣そのものだ。キャンプではかつてのチームメイト野崎と同室になり、プロの先輩からプロ野球の知識を吸収しようとドン欲なまでに聞き出していたが、野球に取り組む姿勢は立派だ。「球威は江本につぐものを持っているんやから、生かしたいな」野村監督も優れた素材を生かす日を待っている。問題は2ストライク取ってからのツメの甘さだ。いい球を持っており、シュートの威力は相当なものだが、使い方がもう一つだ。それでも本人は自信を深めている。「コントロールが甘かったんですが、だんだんよくなってきました。いつも自分のピッチングをするように心掛けていますが、思い通り投げられる回数も増えてきているし・・」あと一息というわけだ。一軍入りする日も近い。
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