徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

ドイツ人の交換留学準備

2010-04-02 00:02:33 | Weblog
ドイツ人の友達2人が4月から1年間、交換留学をすることになった。2人とも交換留学が楽しみなのは楽しみなのだけれど、準備の仕方が違って面白い。

1人目のFくんは、私と会うたびに、『お薦めの場所は?』と聞いてくる。何に興味があるのか、何をしたいのか、によって変わるし、そもそも

私は国内旅行はそれほどしたことがなく、実際、よくわからない

というのが本音。京都は好きでよく行ったし、仕事を兼ねて行った沖縄と北海道もよかった。というレベル。東北、四国には行ったことがないし、九州は子供のころ1度行ったきり。

そんな私にFくんは、『じゃあ、お城なら?どこがお薦め?』と聞いてきた。『姫路城。世界遺産だしね(私は行ったことないけれど)』と答えたら、

あ、もうそこ行ったよ。他は?

と聞いてきたので、知っているお城を順に挙げていくことにした。で、熱心にメモを取るFくん。

ある日は、

カババタって知ってる?

と聞いてきた。話の流れから作家の名前、ということは分かっていたけれど、すぐにはピンと来ず、『知らない』と答えた。

知らないの?ノーベル賞受賞者なのに!

と言われ、気がついた。

カババタ→Kawabata→川端康成

ドイツ人の発音だから仕方ない。

またある日は、『あお、14世紀に書かれた有名な日記って何だっけ?』と聞いてきた。私、日本史も弱いのよね、と思いつつ考えた。日記→土佐日記?でもあれって14世紀じゃないよね、と考えているうちに、Fくんが、『ほら、ケンコーとかいう…』というので気がついた。

徒然草by吉田兼好

かぁ。でもあれって、日記だったっけ?エッセーだったような気がしないでもないけれど。

そんな私にアドバイスを求めることが不安になったのか、

あお、日本の都道府県っていくつあるか知ってる?

と聞いてきた。失礼な(もちろん正解した)。

そんなFくんと対照的なのが、もう1人交換留学するNくん。『毎週末旅行するんだ。日本を全部経験したい、見たい』、と意気込んでいるFくんに、『そんな時間もお金もないよ』と現実的なNくん。Nくんは日本で使うためにノートパソコンを新調した。Fくんは持っていかないらしい…(確かに、1年間の交換留学では絶対に必要というわけではないと思うが)

FくんはしきりにNくんを週末旅行に誘うけれど、Nくんは、

Fと行ったらさ、目的地までレクチャーされるからイヤ

と断っている。確かに、Fくんは今や、私よりはるかに日本の歴史に詳しく、私に解説してくれる。目的地までの時間にもよるけれど、レクチャーされ続けたらきついな。

2人とも、交換留学にわくわくしている。1年間の日本滞在を通して日本を深く体験してきてほしいと思う。