高等遊民さんのブログを読んでの感想。
日本市場こそが経済大国日本のコアコンピタンスである(高等遊民のブログ)
総論同意ですが、いわゆるオーバースペック問題はやはり軽視はできないのではないでしょうか。
ガラケーが典型だけど、3Dテレビだって明らかに要らないオーバースペックだし(だから売れてない)、コンビニに溢れる商品もその中で本当に欲しいものが果たしてどれだけあるのか。
寸分遅れることのない鉄道ダイヤや全国に時間指定で届けることができる宅配便にしても、外国人は感動するだろうけど、自国でそこまでのスペックを求めるだろうか…
消費市場を維持・拡大することの重要性にはもちろん同意しますが、需要側が強すぎて、供給側がそれに迎合してしまうだけになっちゃうのは問題。
オーバースペックを提供するために酷使される労働者は疲弊し、ひいては消費市場の縮小につながっていく。
では、オーバースペックを起こさないためにはどうしたらよいか。
難しい課題ですが、需要側は提供される商品やサービスの裏にあるコストに思いを馳せること、供給側はマーケティング力を磨いて要らんものを売らないこと。
市民が賢くなるしかない。
つまるところは「教育」でしょうか。
日本人の持つきめ細かさに、戦略的思考が身につけば最強なんですがねえ。
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ご意見に大賛成です。
自分の意見をうまく言葉に出来ませんでしたが、
まさにこの通りと、感動しているところです。
ちなみに、国際競争力という意味では、携帯はまさにオーバースペック問題の典型。日本市場がほかの先進国市場よりも進みすぎてたせいで、日本市場向けの最新製品が全然外国で売れなかった。周回遅れどころか4周遅れくらいの国に最新のものを持っていった企業の失敗は、「いいものであれば売れる」というマーケティング感覚の欠如が理由ではないかと思います。(裏返して言うと、マーケティング感覚があれば、オーバースペックの製品のスペックを落として外国市場に投入することもできたはず)
携帯については、機能的に進み過ぎていたということとは別に規格面でのデファクト化競争に完敗したという側面もありますね。そういう点では、プラットフォーム戦略に優れたMSとかAppleとかGoogleとか流石です。
このプラットフォーム戦略は、まさにグローバル企業の国際展開の類型ですね。アメリカ企業はそのあたりほんとに強くて、企業はそのへんほんとお人よしです。なにせ、売れるものだけ売っておこうくらいの勢いですから。
経済産業省にクールジャパン室を作って日本のソフト産業のプロモーションをやろうとしているのですが、役所がそこにかかわるとするなら、数周遅れている海外市場のレベルコントロール(適切なレベルのプロモーションの展開)か、それこそプラットフォームのような「ゲームのルール作り」をいかに日本が主導するかという観点でやってもらいたいです。