代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

真田丸第3回「策略」感想

2016年01月24日 | 真田戦記 その深層
今週は、長男も国衆も視聴者もまとめてだます昌幸パパの策謀がさく裂しました。上杉に誘われ、それに対する返書を上杉に出すというウソの手紙を何も知らない信幸にもたせ、それをわざと小県のライバルの室賀正武に盗ませるように仕向け、室賀から信長に密告させるというもの。昌幸から信長へ臣従を申し入れれば、信長の性格からして、前回の小山田信茂みたいに斬って捨られてしまうかも知れないけど、上杉からも誘われているほど価値の高い人材となれば、信長は逆に「欲しい!」と思うであろう・・・・と。これは当然、ドラマを面白くするための三谷さん脚本の脚色でしょう・・・・と思いきや、調べてみると、史料的根拠があるそうなのです。  相当に信頼のおける真田氏の史料である『加沢記』に実際にそのように書かれています。『加沢記』によれば、昌幸は、「たとえ60余州の兵が押し寄せてこようとも戦は望むところ」と、籠城して織田との対決姿勢を鮮明にしているフリをして、それが信長の耳に届くように吹聴します。さらに越後や小田原に援軍を求める書状を届けさせ、その書状がわざと織田に捕縛させるように仕向けたと書いてあります。 . . . 本文を読む