レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

恐怖の報酬(1953)

2024年12月16日 15時55分39秒 | サスペンス

「恐怖の報酬(1953)」
原題:LE SALAIRE DE LA PEUR
1953年 フランス/イタリア 148分
■監督:
 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
■出演:
 イヴ・モンタン
 シャルル・ヴァネル
 ペーター・ヴァン・アイク
 フォルコ・ルリ

●あらすじ
南米の油田で発生した大火災を消火するため、
ニトログリセリンをトラックで運ぶ四人の男を描いた傑作サスペンス。
中盤からクライマックス、次々と襲いかかるトラブルをとてつもないサスペンスで描き出した
クルーゾーの演出はそれだけでなく、男たちの人物描写にも最大限の効果を発揮し、
吹きだまりに生きる男たちが一獲千金を夢見て危険な仕事に挑むという図式を克明に映し出している。
(allcinemaより)

★感想など
前に観たウィリアム・フリードキン監督の作品はリメイク版。
そしてこちらがオリジナル版になるんだが、個人的にはリメイク版の方が圧倒的に面白かった。
オリジナル版の方を評価している人も多いけど、まず冒頭のドラマ部分が冗長でかったるかった。
そりゃマリオとジョーの二人の関係が、トラックに乗ってから逆転するので、そこを生かすためだというのは分かるが
それでも何も起こらない日常を50分近く続くのは、ちょっと苦痛だ。
そしてようやくトラックに乗る事になってからは、今まで散々イバっていたジョーがどんどん落ちぶれていく。
正直そこまでじゃなくてもと言うくらい、相棒のマリオからひどい扱いを受ける。
道中のニトロが爆発するかものサスペンス性も、リメイク版の方が遥かに上。
と言うよりリメイク版はオカルト映画風の要素も入れている風だしな。
とまあウィリアム・フリードキン監督のリメイク版と比べると大人しい感じは受けるが
1953年の映画だけあって、冒頭の村の貧しさの描写とか、人間ドラマのドロドロさなどは完全にオリジナル版の方が上。
そこに加えてさらに各運転手たちの結末についても、こちらのオリジナル版の方がヒドイ事になっているので
リメイク版とあわせて、是非両方とも観てみる事もオススメしよう。
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カイジ 人生逆転ゲーム

2024年10月29日 20時06分16秒 | サスペンス

「カイジ 人生逆転ゲーム」
2009年 日本 130分
■監督:
 佐藤東弥
■出演:
 藤原竜也
 天海祐希
 山本太郎
 光石研
 吉高由里子
 鈴木亮平
 福本伸行
 もたいまさこ
 松山ケンイチ
 佐藤慶
 香川照之

●あらすじ
福本伸行の大ヒットコミックを藤原竜也主演で映画化。
その日暮らしの自堕落な生活を送るフリーターのカイジ。
ある日多額の借金を抱えた彼は、遠藤と名乗る悪徳金融会社の社長に誘われるまま、
あるゲームに参加するため謎の船に乗り込むことに。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
カ、カイジの実写版を、とうとう観てしまった。
ざわ・・・  ざわ・・・
でも別に悪く無かったよ。
原作と比較してしまうとそりゃアレだが、一本の映画として見れば十分に面白い作品になっている。
と言っても、カイジがやたら状況を説明する台詞が多かったなとは感じたが。
しかし主演の藤原竜也は才能に溢れた実力者なので、必死に叫ぶカイジ像も藤原竜也版カイジって感じで全然良かった。
原作とは性別が変わった遠藤役の天海祐希も、これは原作の遠藤とは全然違うなと思うくらい
立場も性格も全然違っているのだが、映画版は独自の魅力に溢れるキャラクターになっていて
これも一重に天海祐希の実力であろう。
ストーリーの方は130分もあるのに異様なくらいの駆け足で物語が進んでいく。
恐らく脚本家の方が原作好きで、あれもこれも入れたい。
でもこれだけは絶対に外せない!(キンキンに冷えてやがる。とか)とか、
原作愛に溢れまっている気がして、何だか嬉しくなってきてしまう。
その中でも個人的に一番気にいったのは、ブレイブ・メン・ロードの映像だねえ。
高所恐怖症の私からすると、上から下を映す映像は本当に恐怖映像でしかない。
あのインパクトは本当に凄いね。
そしてEカードのシーンは、藤原竜也と香川照之の名演技対決による白熱の名シーンであった。
全体的に原作好きからすると、映画化するにあたってマイルドにせざるを得ないところなどを加味して
非常に良く出来た映画化だと思う。
それ以外にも、黒服役で鈴木亮平が出演していたり、友情出演で松山ケンイチも出ているなど
脇役陣も色々な発見があって楽しい。
本作には総じて満足できました。
映画版はこの後も続き、パート3まであるらしいから、その内楽しみにして観る事にしよう。
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処刑教室 ハイスクール・パニック

2024年10月11日 21時47分17秒 | サスペンス

「処刑教室 ハイスクール・パニック」
原題:MASSACRE AT CENTRAL HIGH
1976年 アメリカ 87分
■監督:
 レネ・ダルダー
■出演:
 ディレル・モーリー
 アンドリュー・スティーヴンス
 ロバート・キャラダイン
 ラニ・オグレディ
 キンバリー・ベック

●あらすじ
ハイスクールを舞台に繰り広げられる復讐劇を描いたサスペンスアクション。
不良たちの起こしたレイプ事件を知った転校生・デビットは、不良たちと大喧嘩をし、足を潰されてしまう。
復讐心に駆られた彼は、不良たちを次々と惨殺していくのだが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
先日「クラス・オブ・1999/処刑教室2」を観たので、同じ処刑教室のタイトルがついたこちらも鑑賞。
まず本家の「処刑教室」の方は、教師VS生徒の構図だが、本作は生徒同士の争いである。
主人公のデビットは良い奴かと思いきやそうではなくて、まず高校生なのに刑務所あがりの不良。
そんなデビットが転校してきたハイスクールは不良集団に牛耳られているが、この不良集団はわずか4人しかいない!
しかも悪さをする内容も小学生のいたずらレベルなので、何故学校のみなはこいつらに逆らえないのかが謎である。
だがムショ帰りのデビットだけは違い、彼らが嫌がらせをする奴らの味方になって色々と助けてあげたりする。
するとそれを面白く思わない不良たちは、デビットの足の上に修理中の車を落っことして大怪我を負わせる。
どう見ても完全に足が潰され、全治三か月から半年くらいは掛かりそうな大怪我なのに、何とデビットは1週間で退院。
怪我も完治しているように見えるが障害は残るので、足は引きづる事になってしまった。
ここからデビットはおかしくなっていき、不良たちを次々と抹殺。
だがまだ尺が30分以上残っている。
この後の展開どうするんだと思っていたら、この後の展開が衝撃的だった!
まず今まで我が物顔だった不良たちがいなくなると、それまでいじめられていたやつらが逆にイバリだして
他の大人しい生徒たちに嫌がらせをするようになった。
ちょっとこの展開は面白かった。と同時に実際にありそうな展開だなと思って面白かったよ。
だがこの映画が真にイカれているのはここからで、急にイキリ出した元いじめらっれ子たちはお互いに徒党を組む事も無く、
それぞれが自分こそはこの学校を支配できる凄いやつだと思い込み、そのように振舞うようになってしまう。
そして彼らはみなデビットに対し一緒にやろうと誘うのだが、デビットは全て断る。
のみならず声を掛けてきた彼らが気にいらなかったのか、デビットはダイナマイトを自作して彼らを次々と爆死させてしまうのだ!
一体何でそんな行動に走ったのかの説明は全くなく、デビットは悲劇的な終わりに向けて暴走してしまう。
と言った凄い超展開になってしまうのだ。
いやあこれにはビックリしたね。
出てくる女生徒たちが次々と全裸になってヘアを見せまくるのも驚くが、
この超展開のストーリーにも是非驚いて欲しい。
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アフター・アワーズ

2024年07月10日 20時34分29秒 | サスペンス

「アフター・アワーズ」
原題:AFTER HOURS
1985年 アメリカ 97分
■監督:
 マーティン・スコセッシ
■出演:
 グリフィン・ダン
 ロザンナ・アークエット
 テリー・ガー

●あらすじ
「タクシー・ドライバー」のマーティン・スコセッシ監督が、
ニューヨークを舞台にある男が体験する奇妙な一夜を描いたブラックコメディ。
ワープロ技師のポールは、仕事帰りに寄ったカフェで若い女マーシーに声を掛けられ、電話番号を教えてもらう。
自宅に帰った彼はマーシーに電話を掛け、彼女がルームメイトと暮らすアパートへ会いに行く約束をする。
しかし乗り込んだタクシーの乱暴な運転のせいで、全財産20ドルが窓から飛んでいってしまう。
さらに、次から次へとポールの身に不条理な出来事が降りかかり……。
「狼男アメリカン」のグリフィン・ダンが主演を務め、「グラン・ブルー」のロザンナ・アークエット、
「トッツィー」のテリー・ガーが共演。
1986年・第39回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。
(映画.comより)

★感想など
ちょっと期待外れな作品だった。
観る前はデヴィッド・フィンチャーの「ゲーム」みたいな展開の傑作だと思っていた。
だが全然そんな事はなく、展開はかったるいし、主人公の身に起きる事が面白くないしで、楽しくなかった。
いくつかの出来事が続いていくうち、前の出来事の話が次の出来事に関係していたという展開もあるのだが
これがなんだかスッキリしないんだよね。
どちらかと言うと、下手なこじつけに感じるくらい。
これは一重に演出が良くないな。
そう考えると監督は「タクシー・ドライバー」の人だったんだね。
世間的には評価が高いが、私個人的には面白いとは思わなかったから、
きっとマーティン・スコセッシ監督は自分にはあわないのだろう。
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スニーカーズ

2024年07月08日 21時24分21秒 | サスペンス

「スニーカーズ」
原題:SNEAKERS
1992年 アメリカ 125分
■監督:
 フィル・アルデン・ロビンソン
■出演:
 ロバート・レッドフォード
 シドニー・ポワチエ
 ダン・エイクロイド
 リヴァー・フェニックス

●あらすじ
コンピュータを始めとしたエレクトロニクスを駆使して、警備システムの不備を証明するハイテク集団“スニーカーズ”。
NSA(国家安全保障局)からの要請により天才数学者が作り出したブラックボックスを盗み出すが、
それは世界を転覆させかねない究極の暗号解読機だった……。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
何か思ってたのと違ってた。
犯罪者のスペシャリスト集団達が何かの事件に巻き込まれるが、超絶スキルを駆使して乗り切る痛快な内容を想像していたが
この映画の人たちは全然スペシャリストじゃなかった。
まず主演のロバート・レッドフォードが一番駄目で、特攻野郎Aチームで言えばハンニバルの役どころなのに
このリーダーが一番の無能であり、とことんマヌケ。
基本的に一人で何も出来ない描写と、一人でやても失敗する描写が多いので、一番いらない人に見えてしまう。
他にもダン・エイクロイドやリヴァー・フェニックスと言った名優が揃っているのだからもっと面白く出来るハズが
各キャラクターを深く掘り下げる演出が皆無のため、ただ画面に映っているだけにしか見えない。
とくにリヴァー・フェニックスは酷くて、これならその辺の若手役者で十分じゃんと言えるような扱い方で非常に勿体ない。
さらに脚本がこれまたどうしようもなくて、相手は国家権力なのに、お互いマヌケの応酬が多い展開が辛い。
オープニングのこの集団の仕事振りを紹介するエピソードは非常に面白かったんだけどねえ。
とまあ良いところがほとんど無さそうだが、そんな中でも一人だけスペシャリストな人がいて、盲目の設定なのだがこれが物凄い。
マヌケな方法で相手にあっさりと拉致された後に開放されたリーダーから、
拉致られた時に車の中で聴いていた音をヒアリングしながら敵のアジトを発見するなど、全編に渡ってこの人だけが活躍する。
まあ出演している俳優陣は豪華なので、誰かのファンであれば観ても良いかもね。
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