レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

リオ・グランデの砦

2011年07月28日 22時18分31秒 | 西部劇

「リオ・グランデの砦」
原題:RIO GRANDE
1950年 米 106分
■監督:
 ジョン・フォード
■出演:
 ジョン・ウェイン
 モーリン・オハラ
 ベン・ジョンソン
 クロード・ジャーマン・Jr

●あらすじ
騎兵隊の指揮官ヨーク中佐は優秀な軍人だが、いち家庭人としてはいささか問題が。
南北戦争中、北軍に属した彼は、南部出身の嫁の実家を焼き討ちにし、
以来、妻との関係は冷え切っており、息子との仲も上手くいっていない。
その息子がヨークの部隊に配属されることに。
さらに、息子を連れ戻そうと妻まで押しかけてきたが、軍隊生活の中で息子は次第に逞しくなり、妻との間も徐々に修復されていく。
だがそんな折、先住民の大襲撃が!
(ザ・シネマより)

★感想など
“騎兵隊三部作”の第三作。
ジョン・ウェインの役名が「アパッチ砦」と同じだと思っていたら、直接の続編らしい。
と言っても、ストーリー的に繋がっている訳ではないが。
今までの作品と違って、本作は戦闘シーンの連続である。
ジョン・フォードらしく、相変わらずの騎馬戦の迫力は随一。
しかし本作の見所は戦闘シーンではなく、むしろジョン・ウェインの演技に尽きるかも知れない。
生真面目に軍人として生きてきた男の、不器用な愛の表現の仕方。
15年会っていなかった息子との、接し方に戸惑うところなど、
観ていて微笑ましい所が結構あり、ジョン・ウェインが非常に魅力のある男を演じている。
“騎兵隊三部作”はどれも違う作りであるが、逆にそこが面白いのかも。
本作も「アパッチ砦」に続きオススメだが、劇中やたら歌を歌うシーンが多いのには、辟易させられる。
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アパッチ砦

2011年07月28日 22時18分06秒 | 西部劇

「アパッチ砦」
原題:FORT APACHE
1948年 米 123分
■監督:
 ジョン・フォード
■出演:
 ジョン・ウェイン
 ヘンリー・フォンダ
 シャーリー・テンプル

●あらすじ
南北戦争で指揮を執ったサースデイ将軍は不手際から大佐に降格され、
アメリカ先住民族と死闘を演じてきたアパッチ守備隊の司令官に任命された。
娘フィラデルフィアと共に赴任した大佐は、その頑固な性格から、
長くアパッチ守備隊にいるヨーク大尉やコリングウッド大尉と激しく対立。
そんな中、フィラデルフィアと若く勇ましいオルーク中尉が愛し合うようになり結婚する。
だがその一方で先住民族の襲撃が激化していて…。
(ザ・シネマより)

★感想など
“騎兵隊三部作”の第一作。
今回観てみる事にしました。
これが結構良い映画だったのには、良い意味でビックリ。
基本はアパッチ砦の日常風景がメインで進む。
ジョン・ウェインがどちらかと言うと、主役と言うよりかは脇役といった感じで話は進む。
むしろ、ヘンリー・フォンダの方が主役と言っても良い描写のされっぷり。
ジョン・フォード組とも呼ばれる、常連俳優たちのコミカル演技も楽しかった。
軍隊とその家族たちを楽しく描写した後は、クライマックスにインディアンとの大闘争が待っている。
相変わらずジョン・フォードが描く、騎馬戦の迫力は物凄い。
荒々しさ・スピード感など、絶対に現在では撮れない迫力。
「駅馬車」の時もそうだったが、馬車関係のスタントに関しては、ほんと死人が出てるんじゃないかと疑うくらいの凄さだ。
とにかく、中々楽しく観れた作品。
結構オススメ。
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奴らを高く吊るせ!

2011年07月26日 22時28分56秒 | 西部劇

「奴らを高く吊るせ!」
原題:HANG 'EM HIGH
1968年 米 114分
■監督:
 テッド・ポスト
■出演:
 クリント・イーストウッド
 インガー・スティーヴンス
 エド・ベグリー
 ジェームズ・マッカーサー
 ベン・ジョンソン
 デニス・ホッパー

●あらすじ
牛泥棒の濡れ衣を着せられたジェドは、裁判もなしに、カウボーイのウィルソンたち9人の男によって縛り首にされる。
だが奇跡的に助かった彼は、復讐のために保安官となって舞い戻る……。
マカロニ・ウェスタンで一躍スターとなったC・イーストウッドのハリウッド凱旋作。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
牛泥棒と間違われた男が、汚名を雪ぐために復讐する話ってのは
前にもジュリアーノ・ジェンマ主演の映画でも観た記憶がある。
内容は本作の方が強烈だが。
開始早々、いきなりイーストウッドが首吊りの刑になるのはショッキング極まりない。
しかも首吊られて、生きている設定も凄いが。
その後のストーリー展開は重いの一言に尽きる。
監督のテッド・ポストは「ダーティハリー2」の時もそうだったが、非常に暗く重いトーンでヘビーな物語を作る人だ。
音楽も相乗効果となって、シリアス一辺倒な展開となる。
軽い娯楽作を求めている人には、決して向かない監督と言えよう。
内容も社会派っぽく、イーストウッドが抵抗しても結局どうにもならない現実を突きつけたりする。
映画の終わり方も、普通の娯楽作では考えられない終わり方をする。
そういった意味でも異色な本作。
たまには、こういった作品を観てみるのもいいかも知れない。
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三本指の男

2011年07月25日 23時39分17秒 | ミステリー/犯罪

「三本指の男」
1947年 日本 73分
■監督:
 松田定次
■出演:
 片岡千恵蔵
 原節子
 杉村春子
 風見章子
 宮口精二
 賀原夏子
 三津田健

●あらすじ
名探偵・金田一耕助がスクリーンに初めて出た作品。
原作は横溝正史『本陣殺人事件』。
金田一と白木静子は、中仙道の旧家・久保銀造の家へ向かう途中、偶然出会う。
銀造の姪・克子と名門一柳家の御曹司・賢造との間に縁談が持ち上がっていた。
謎の「三本指の男」から、縁談を邪魔しようとする脅迫状が届くが、強気の賢造は挙式を強行。
やがて、新郎新婦の眠る離れで異様なうめき声が聞こえ、二人の惨殺死体と金屏風に血染めの三本指の手形が残される。
(東映チャンネルより)

★感想など
金田一耕助って、これが初めてだったかなあ?
昔横溝正史が書いていたエッセイみたいなやつに、映画版金田一耕助について触れている箇所があったが
片岡千恵蔵以外にも多数触れていてたけどなあ。
でも片岡千恵蔵版が一番古いのかなあ?
横溝正史も片岡千恵蔵版金田一耕助が、スーツ姿で拳銃を撃つのには、特に抵抗を示していなかったような。
記憶がハッキリしないから、今度読み返してみるかな。
1947年製作だけに、背景の古さっぷりが凄い。
これくらい古いと、時代が近いのもあって横溝正史の世界にピッタリだ。
「本陣殺人事件」については、もう記憶が忘却の彼方過ぎて、犯人とかさっぱり覚えていないのだが
本作の犯人は違うなと思っていたら、やっぱり原作とは犯人を変えていたらしい。
そう言われれば、確かにその辺についても横溝正史は語っていたような気がする。
片岡千恵蔵版のは、全て原作と犯人を変えて製作しているとか何とか。
「本陣殺人事件」のトリックは文より、こうして映像で見た方がやっぱり解りやすい。
本作は案外レレレ候補とも言えるような、ぶっ飛んだ展開も多々あるが
まあそれもご愛嬌と言うことで。
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西部決闘史

2011年07月23日 21時54分01秒 | 西部劇

「西部決闘史」
原題:RETURN OF SABATA
1972年 伊/スペイン 106分
■監督:
 フランク・クレイマー
■出演:
 リー・ヴァン・クリーフ
 ライナー・ショーン
 ジャンピエロ・アルベルティーニ
 アナベラ・インコントレラ
 ジャンニ・リッツォ
 ペドロ・サンチェス
 ニック・ジョーダン

●あらすじ
「西部悪人伝」の続編。
今回は、サーカス団の人気スター、早打ちガンマンのサバタが、
銀行家と手を組み住民たちの金を偽札とすり替え私腹を肥やす町の有力者を退治する。
“サバタ”シリーズは「大西部無頼列伝」に続く。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
何と言うか、今までで一番面白くなかった。
話の焦点が最後までどこに当たっているのかが分かり辛いのが難点。
サバタのキャラクターも、前作に比べて格好良さが失われてしまっている。
前作は「夕陽のガンマン」のモーティマ大佐そのものと言ってもよいような格好良さだったのに比べ
本作では、上辺だけの格好良さを追求しているような、底の浅い感じが嫌だった。
劇中で語られるように、正に手品師って感じ。
とは言え、マカロニ・ウエスタンはリー・ヴァン・クリーフが出ているだけで
五割り増し面白くなることは間違いないので、そういった点ではファンにはオススメと言えるだろう。
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