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「危うし!タイガー」
原題:硬漢/TOUGH GUY
1972年 台湾 91分
■監督:
江洪(チャン・フン)
■出演:
陳星(チェン・シン)
于洋(ユー・ヤン)
張力(チャン・リー)
山怪(サン・カイ)
馮克安(フォン・ハックオン)
火星(マース)
●あらすじ
いままでにもチェンシン(陳星)というゴツいタフガイが何度か出てきたであろう。
年はとっているが、空手4段というスゴ腕で、
7年間もショウ・ブラザーズでアクション映画ばかりに出たあと、スターになった。
”鋼鉄”というアダ名がある。
この映画では007みたいな秘密情報部員を演じ、頭がい骨割り、虎口わざ、
大跳躍げり、天山越えなどのスーパーテクニックをみせる。
事故で左足をケガしたが、みごとに再起した。
(ドラゴン大全科より)
★感想など
最近、陳星(チェン・シン)の事が気になっているので、一本観てみた。
陳星が気になったキッカケは、倉田さんのインタビューで語られるエピソードが面白いからだ。
当初は下っ端の役ばかりで、倉田さんにいつも愚痴っていたらしい。
愚痴の内容も「俺には妻子がいるのにこの稼ぎじゃあ」とか「飯を食わしてくれよ」とか
とにかくいつもかねが無かったらしい。
だがそんな陳星も「蕩寇灘」という主演映画が大ヒットしたら人柄が変わってしまったらしい。
それでもケチは相変わらずだったらしいが。
そんな陳星の異名は、”香港のチャールズ・ブロンソン”
でも本作の冒頭では、瘦せた顔にさらさらの長髪が、イメージと違っていて違和感が凄かった(笑)
映画の内容の方は恐ろしく単純な話で、長さ的にショートショートの小説でも、
捻りくらいは入っているぞと突っ込みたくなる程の、一本道ストーリーだった。
さらに当時の台湾映画ぽく、とりあえず功夫シーンは沢山入れておけの精神で、とにかく戦うシーンは多い。
だが「ドラゴン大全科」の日野先生の解説にある、
頭がい骨割り、虎口わざ、大跳躍げり、天山越えなどのスーパーテクニックが
一体どの技を指していたのかは、さっぱり不明だったけどね(笑)