レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

裏窓

2008年12月27日 20時30分11秒 | サスペンス

「裏窓」
原題:Rear Window
1954年 米 112分
■監督:
 アルフレッド・ヒッチコック
■出演:
 ジェームズ・ステュアート
 グレース・ケリー

●あらすじ
カメラマンのジェフは事故で足を骨折し、車椅子生活を余儀なくされる。
そんな彼にできる楽しみは、カメラの望遠レンズを使って裏窓から見る隣のアパートの住人達の人間模様の観察であった。

ある日、いつも口喧嘩が絶えなかった中年夫婦の妻が突如として姿を消す。
セールスマンらしい夫の怪しい挙動を観察していたジェフは、数々の状況証拠から殺人事件と確信。
恋人リザと共に調査に当たる。
事件を認めない友人の刑事を納得させるため、確たる証拠を掴もうとする二人に危機が迫り……。

★感想など
アルフレッド・ヒッチコック監督シリーズの一作。
名作と名高い作品だが、かなりつまらんかった。
まず主人公ジェフのキャラクターが気に入らない。
自己中心的かつわがままなやつで、他人から自分の意見に反対されると素直に聞かず
怒り出してとにかく自分の意見だけを押し通そうとする、実に困ったやつ。
この映画の話自体にしても、殺しのシーンがはっきりないんだから
ジェフが言っている事が正しい保証なぞ全くなく、お前の妄想を他人に押し付けてるだけだろとも言える。
特にラストに至ってはほとんど犯罪者である。
犯人扱いしている相手に嫌がらせの電話をしたり、恋人に相手宅の不法侵入までさせる始末。
どんだけ迷惑なヤツなんだこいつ、と最後まで腹立たしかったぞ。

主人公のムカツキ度を差し引いても、話の盛り上がり度がかなり低い。
観てるこちらが主人公と同じように思えない点は駄目だろう。
オールセットのべたっとした撮影とかは好きなんだが。
アイデアはいいのに、脚本が悪かった感じ。
かなりの期待外れであった。

そういえば「サイコ」と本作を観ていて思ったのだが
ヒッチコックってもしかして男尊女卑?
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サイコ

2008年12月25日 21時13分28秒 | サスペンス

「サイコ」
原題:Psycho
1960年 米 109分
■監督:
 アルフレッド・ヒッチコック
■出演:
 アンソニー・パーキンス
 ジャネット・リー

●あらすじ
地方都市に住むマリオンはサムと昼間から情事を重ねている。
マリオンは結婚をねだるが、サムは経済的な理由をつけて結婚に応じない。
昼休み明けに出勤したマリオンは仕事で大金を預かるが、出来心から横領してしまう。
逃避行の末、とあるモーテルにたどり着いたマリオンは若い経営者ノーマンと会話を重ねるうち、自首を決意する。
独りになり、シャワーを浴びるマリオン。
すると突然、シャワー室に入ってきた影が、手にした包丁をマリオンに振り下ろした……。

★感想など
アルフレッド・ヒッチコック監督の、あまりにも有名な作品。
古典的な名作として、一度は鑑賞したいと思っていたが、やっと観る事が叶った。
感想としては結構面白かった。
特に音楽が良かった!
まるで「13日の金曜日」のハリー・マンフレディーニが作曲したかのような音楽!
ってハリー・マンフレディーニの方が参考にしたのかも知れんが。
しかしこの映像は、当時としてはショッキングだったろうなあと思われる。
音楽の相乗効果も含めて、当時はかなり怖い映画の部類に入っていただろうと思う。
ストーリーの進み具合には、多少難もあるが、B級映画好きならそんなに気にならないレベルであろう。
個人的には続編の「サイコ2」がどんな話なのかが非常に気になる。。。
いつ観られるのだろうか?
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ケープ・フィアー

2008年12月21日 00時18分27秒 | サスペンス

「ケープ・フィアー」
原題:Cape Fear
1991年 米 127分
■監督:
 マーティン・スコセッシ
■出演:
 ロバート・デ・ニーロ
 ニック・ノルティ
 ジェシカ・ラング
 ジュリエット・ルイス

●あらすじ
レイプ犯として長く獄中生活を送った男が、弁護士一家を恐怖のドン底に追い詰めるスリラー。
「恐怖の岬」(62)のリメイク作品。

婦女暴行で服役中のマックス・ケイディは、敗訴の要因を担当弁護士サム・ボーデンにあると考え、
恨みを自らの身体に刺青として彫り込み、異常な憎悪の執念を14年間持ち続けていた。
そして出所したマックスは、サム一家の住む邸宅を調べて接近し、
服役中に独学した法律の知識を生かしながら嫌がらせ行為を加え始める。
ストーカー的行動に恐怖を抱いたサムと妻のジェシカ、高校生の娘と共に、貸切クルーザーを契約、弁護士の邸宅から避難するのだが。

★感想など
と言う訳で、セットのもう一本を鑑賞。
感想としては、ずっとこちらの方が面白かった。
マックス役のロバート・デ・ニーロが素晴らしく、これだけでもかなり楽しめる。
全身に彫られた刺青もかなり異色な出来映えで、これまた一見の価値あり。
また狙われる弁護士の主人公のキャラクターも良い。
「ゆりかごを揺らす手」の方は、まさに良いお父さんと言う感じだったが、
こちらはかなり人間的に腐っている。
ゆえにデ・ニーロに狙われてもしょうがないかな、って感じ。
「ゆりかご~」よりもかなり映画的に面白く、特にクライマックス等は殆どホラー映画なノリなのも楽しい。
娘のサービス・シーンも含め、娯楽映画としては及第点の出来と言えよう。
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ゆりかごを揺らす手

2008年12月19日 01時02分31秒 | サスペンス

「ゆりかごを揺らす手」
原題:THE HAND THAT ROCKS THE CRADLE
1991年 米 110分
■監督:
 カーティス・ハンソン
■出演:
 アナベラ・シオラ
 レベッカ・デモーネイ
 マット・マッコイ
 アーニー・ハドソン
 ジュリアン・ムーア

●あらすじ
逆恨みした女の復讐劇を描いたサイコ・スリラー。
産婦人科の医師にセクハラされたとして訴えたクレア。
その事件は大きな社会問題にまで発展し、ついに医師は自殺。
その妻であったペートンは財産を奪われ、ショックで流産してしまう。
全てを失ったペイトンはクレア一家に復讐を誓い、ベビー・シッターとして接近。
徐々にその狂気を剥き出しにしていく……。

★感想など
昔からこの映画と「ケープ・フィアー」は、自分の中でセットである。
多分レンタルビデオ屋の店頭に並んだ時期、もしくは自分の目に留まったのが同時期なのかも知れない。
どちらも詳しい内容は全然知らなかったが、パッケージから漂う怪しさは同系だと感じていた。
なのでいつか揃って観たいなと、ずっと思っていた。
そしたら最近CSで二本とも同じ月に放送してくれるという、チャンスに恵まれた。
やっぱりこの二本はセットだったな、と。

んで、まずはこちらから観てみた。
内容については全く知らない状態。
昔からパッケージに出ているヒゲのおやじがストーカーまがいの事でもするのかと思っていたら、全然違っていた。
あらすじには書いてあるが、映画を観ているとペイトンがいきなり登場して押しかけベビーシッターになり、
序々に嫌がらせをしていく描写を、非常にゆったりとしたペースで描いていく。
ペイトンが怪しいのは判っているが、彼女が何者なのかさっぱり判らないまま話は進展していく。
やがて正体が判明して、ストーリーは加速していくのだが、この映画の凄い所は
ラストに何も説明しない所だ!
普通こういった内容なら、ペイトンの動機とか今までの恨みつらみとかをえんえん語りそうなもんだが、一切なし!
そういった内容については、途中に少しずつ出てきているから、それで充分だろ的な感じだ。
この潔さにはビックリだが、まあそれもいいかなと思えた。
全体的には一度観れば充分。二度は観なくていい映画だった。
長年待っていた割には、ちょい期待外れだったが、まあ観る事が出来ただけオッケーとしよう。
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透明人間

2008年12月14日 21時08分12秒 | サスペンス

「透明人間」
原題:Memoirs of an Invisible Man
1992年 米 99分
■監督:
 ジョン・カーペンター
■出演:
 チェヴィ・チェイス
 ダリル・ハンナ
 サム・ニール

●あらすじ
オフィスの椅子に座り、カメラに向かって語り始める透明人間。
その男ニック・ハロウェイは証券会社の社員、ある夜いつものクラブでアリスと出会い意気投合。
翌日二日酔いのまま、研究所で行われる講演に出かけるが、仮眠をとろうと寝込んでしまったところに事故が起こり、
ニックは予期せずして透明人間になってしまう。
ニックの正体を掴んだFBIのジェンキンズは、彼を自分の野心の為に部下として使おうと、必死に彼を追うが。

★感想など
「ハロウィン」であまりにも有名な、ジョン・カーペンター監督の一遍。
題材は古典的な一作であるが、主演俳優がコメディ俳優なせいか、コメディ・タッチで作られている。
だが、思った程は面白くなかったと言えよう。
まず本作そのものがカーペンターらしくないのが不満。
だがこれはカーペンターを良く知る人のみの不満なのかも?
だがそれ以外にも不満はある。
本作の敵役に、翌年「ジュラシック・パーク」で活躍するサム・ニールが演じているが
敵側と透明人間の追いかけっこが、あまりにも一本道なのが辛い。
話がほとんど膨らまないまま、最後まで行ってしまうのだ。
これは退屈。
特撮面からしても、この当時としてみれば当然とも言えるレベルであり、目を見張る程ではない。

だがアイデア的に優れた所は沢山あった。
まずビルの半透明シーンも良かったし、透明人間の描写も中々新しかった。
古典的な包帯にサングラスというオマージュも捧げつつ、透明人間の顔を現す為に
化粧をして顔を作るアイデアは面白かった。
ヒロインのエロさも含め、見るべきポイントが無いでもないが
B級映画の佳作という評価以上を与えるのは難しいだろう。

個人的な感想になるが、本作を観ていて、1933年版の「透明人間」が非常に観たくなってしまった。
多分500円で売られてそうな気がするので、どこかで見つけて是非購入してみるかな。
現時点での思いとしては、1933年版の方が面白そうな気がしているのだが、果たしてどうか?
また楽しみが一つ増えてしまった。
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